イオンキミサワ

イオンキミサワ株式会社：スーパーマーケット「キミサワ」の歴史と終焉

イオンキミサワ株式会社は、イオングループに属し、スーパーマーケットチェーン「キミサワ」を運営していた企業です。その歴史は、CFSコーポレーションという企業が展開していた「キミサワ」に遡ります。2010年、CFSコーポレーションがイオン傘下となり、両社は事業提携を強化しました。この提携の一環として、CFSコーポレーションはドラッグストア事業に特化し、スーパーマーケット事業はイオンキミサワ株式会社として独立した新会社として設立されました。

イオンキミサワ株式会社設立当初は、静岡県を中心に神奈川県にも店舗を展開していました。そして、新たなブランド「キミサワグラッテ」への移行を進める計画が発表されました。しかし、この計画は長くは続きませんでした。2013年3月1日、イオンキミサワ株式会社はマックスバリュ東海株式会社と合併し、解散することとなったのです。これにより、「キミサワ」ブランドの店舗はすべてマックスバリュ東海へと引き継がれました。

合併後も、しばらくの間は「キミサワ」の店舗名で営業を続けていましたが、2021年2月28日、最後の「キミサワ」店舗であったキミサワ加茂川店（静岡県三島市）が建て替えのため一時閉店しました。そして、建て替え後の店舗名は「マックスバリュ」となり、「キミサワ」の店舗名は完全に歴史の幕を閉じました。

イオンキミサワ株式会社の沿革

イオンキミサワ株式会社の歴史を時系列で見ていきましょう。

2010年3月9日: CFSコーポレーションとイオングループが事業提携に関する基本合意。イオンによるCFSコーポレーションの子会社化とスーパーマーケット事業の分離などが合意されました。
2010年4月6日: CFSコーポレーションがイオンキミサワ株式会社を設立。
2010年4月8日: CFSコーポレーションとイオンキミサワ株式会社が、スーパーマーケット事業の吸収分割契約を締結。
2010年5月: CFSコーポレーションがイオンキミサワ株式会社の株式をイオンに譲渡。イオンキミサワ株式会社はイオンの完全子会社となります。
2010年8月21日: 会社分割が実施され、CFSコーポレーションのスーパーマーケット事業がイオンキミサワ株式会社に承継されました。同時に、イオンキミサワ株式会社はイオンの完全子会社となります。
2010年9月: 長年営業していたキミサワ香貫店が「キミサワグラッテ」に屋号変更しリニューアルオープン。「キミサワグラッテ」ブランドの1号店が誕生しました。
2011年10月: 「キミサワグラッテ」ブランド初の新規店舗であるキミサワグラッテ大谷店がオープン。
2012年4月: 本社事務所を移転。
2013年3月: マックスバリュ東海株式会社に吸収合併され、イオンキミサワ株式会社は解散しました。
2021年2月28日: 最後の「キミサワ」店舗であったキミサワ加茂川店が建て替えのため閉店。「キミサワ」ブランドは完全に消滅しました。

店舗ブランドと顧客カード

イオンキミサワ株式会社は、「キミサワ」と「ザ・コンボ」というスーパーマーケットブランドをCFSコーポレーションから引き継ぎました。その後、「キミサワグラッテ」ブランドへの一本化を進めていましたが、マックスバリュ東海への合併後は、「マックスバリュ」ブランドへと統合されていきました。

また、イオンキミサワ株式会社は「イオンキミサワグラッテカード」を発行していました。このカードは、一定額の買い物ごとにポイントが加算され、貯まったポイントは買い物に利用することができました。合併に伴い、このカードは廃止され、ポイントはWAONカードに移行されました。

まとめ

イオンキミサワ株式会社は、イオングループにおけるスーパーマーケット事業の一翼を担い、地域社会に貢献しました。しかし、事業環境の変化やグループ戦略の変化に伴い、マックスバリュ東海との合併という形で歴史の幕を閉じました。「キミサワ」というブランドは、多くの消費者に親しまれていましたが、時代の流れとともに消えていきました。その歴史は、日本のスーパーマーケット業界の一つの変化を示す事例と言えるでしょう。

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