イギリス海兵隊

イギリス海兵隊（Royal Marines）

イギリス海兵隊は、イギリス海軍の下に位置づけられ、特に水陸両用作戦を重点に置いた軽歩兵部隊です。彼らは山岳戦や極地戦においても非常に高い専門性を持つ部隊であり、そのモットーである「Per Mare Per Terram（海に、陸に）」は、彼らの使命と能力を象徴しています。

創設の歴史

この部隊は1664年に誕生し、最初の海兵隊部隊は「ヨーク及びオールバニ公海上歩兵連隊」として500名の兵士によって構成されました。現在も残る海兵隊の中では、スペイン、ポルトガル、フランスに次ぐ4番目に古い歴史を有しています。その後、国王ジョージ3世により、現在の名称に改称されました。

組織の概要

イギリス海兵隊の形式的な最高指揮官は「海兵隊元帥」と呼ばれます。この地位はもともと1901年にジョージ5世が名誉連隊長として就任したことに由来し、その後歴代の王がこの職を引き継いできました。最近ではチャールズ3世がこの名誉職を務めています。

形式的な職務である海兵隊元帥とは別に、実際の指揮官として「海兵隊総司令官」がおり、これは現役の少将が任命されています。この地位はアメリカ合衆国の海兵隊総司令官に相当し、イギリス海軍の最高司令官である第一海軍卿の直属となっています。

部隊編制

2007年時点で、イギリス海兵隊は次の8つの大隊規模の部隊を構成しています。

• - 第40コマンドー（歩兵）
• - 第42コマンドー（歩兵）
• - 第45コマンドー（歩兵）
• - コマンドー後方支援連隊（後方支援）
• - 連合王国上陸作戦軍支援グループ
• - 艦隊防護グループ（核兵器・司令部保護）
• - 特殊舟艇部隊（特殊部隊）
• - 第1強襲グループ（特殊機材による上陸支援）

これらの部隊は、実際の作戦行動において第3コマンドー旅団や他の司令部の指揮下で活動します。特に第3コマンドー旅団は海兵隊の大部分を指揮する重要な役割を果たしています。

階級制度と特徴

イギリス海兵隊は、創設から現在に至るまで「戦列[[歩兵]]」に分類されています。そのため、他国の特殊部隊とは異なり、陸軍に所属する戦列[[歩兵]]部隊と同じく、形式的には同質の組織とされています。この性格により、階級章や階級名称も陸軍式のものが用いられています。

結論

イギリス海兵隊は、多岐にわたる任務に対応するための特殊な訓練と装備を備えた部隊であり、歴史的にも重要な位置を占めています。水陸両用作戦における専門性を活かし、イギリスの防衛力に寄与し続けています。

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