イサック (漫画)

イサック: 三十年戦争のはざまに立ち向かう傭兵の物語

『イサック』は、原作を真刈信二、作画をDOUBLE-Sが手掛ける日本の漫画で、2017年3月号より講談社の『月刊アフタヌーン』で連載が開始されました。物語は1620年、欧州で繰り広げられた三十年戦争を背景に展開します。

ストーリー概要

物語の舞台は三十年戦争最中のプファルツ選帝侯領で、ひとりの東洋人傭兵、イサックが登場します。彼は自らの祖国を離れ、カトリック側のスペイン軍に存在するという「目的の男」を追い求めてオランダを経由し、小さな城塞都市フックスブルクへとたどり着きます。イサックの悲壮な戦いがここから始まります。

主なキャラクター

イサック

イサック、和名猪佐久は、堺で鉄砲鍛冶を育成され、6歳から武器に関する技術を磨いてきました。彼は大坂夏の陣に参加したものの、目標を達成できず、渡海しました。その後、バタヴィアでの1年間の滞在を経て、約1年の時間をかけてオランダに到達します。イサックは自らの信念と目的のために戦い続ける人物です。

ゼッタ

ゼッタはプロテスタントの少女で、カトリック軍の迫害から祖父と共に逃れてきました。彼女は途中でイサックに助けられ、彼を慕うようになります。ゼッタは文字を読めないものの、周囲の情報を的確に把握し、イサックに風向きや天候について助言するなど、聡明さを発揮します。

ハインリッヒ

ハインリッヒ・フォン・ヴィッテルスバッハはフリードリヒ5世の庶弟で、傭兵としての使命感が強い人物です。初対面でイサックの実力を一目で認め、彼に信頼を寄せる戦友として、共に困難に立ち向かいます。

ロレンツォ

ロレンツォ、和名は錬蔵で、イサックのかつての弟子です。彼は鉄砲への病的な執着から、イサックおよび親方と対立し、最新の火縄銃を奪って逃げてしまいました。物語の中で彼はイサックの前に再び現れ、その行動が物語に緊張感を生み出します。

書誌情報と刊行状況

『イサック』は、講談社のアフタヌーンKCにて、現在までに17巻が刊行されています。初巻の発行は2017年7月21日で、その後も定期的に新巻がリリースされ続けています。最新の刊行は2024年5月22日であり、今後の展開にも期待が寄せられています。

この作品は、歴史的背景を持ちながらも、個々のキャラクターの成長や人間関係を丁寧に描写しており、読者に深い感動を与える物語となっています。

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