イスラーム・エルシャハビ
イスラーム・エルシャハビ（Islam El Shehaby、1982年8月1日 - ）は、エジプト出身の柔道選手です。195cm、125kgという恵まれた体格を生かし、100kg超級の階級で国際的に活躍しました。
選手としての軌跡
エルシャハビは、10代の頃からアフリカ選手権で頭角を現し、エジプト柔道界を牽引する存在として注目を集めました。オリンピックには、2004年のアテネ大会、2008年の北京大会、2012年のロンドン大会、そして2016年のリオデジャネイロ大会と、4度出場しています。
2010年には、世界選手権で3位に入賞し、エジプト勢としてモハメド・ラシュワン以来、23年ぶりにこの階級でのメダルを獲得しました。これは、彼のキャリアにおけるハイライトの一つと言えるでしょう。
また、IJFグランプリシリーズでも数々の好成績を収めています。2009年のグランプリ・アブダビでの優勝や、2010年のグランプリ・デュッセルドルフ、グランドスラム・モスクワでの優勝など、その実力は世界トップレベルにありました。
リオ五輪での握手拒否問題
エルシャハビの名前が世界的に知られるようになったのは、2016年のリオデジャネイロオリンピックでの出来事がきっかけでした。1回戦でイスラエルのオル・サッソンに敗れた後、サッソンが握手を求めたのに対し、エルシャハビはこれを拒否したのです。
この行為は、オリンピック精神に反するものとして大きな波紋を呼びました。エルシャハビは、自国の強硬派やマスコミからイスラエルとの対戦を拒否するように圧力をかけられていたとされています。試合には出場したものの、握手を拒否することで、複雑な政治的背景を抱えていたことを示唆しました。
国際柔道連盟（IJF）は、柔道の試合における礼は義務であるものの、握手は任意であるという見解を示しました。しかし、国際オリンピック委員会（IOC）は、この行為を「五輪精神に反した行動」とみなし、厳重注意処分としました。また、エジプトオリンピック委員会に対しても、選手への適切な教育を求めることとなりました。
エルシャハビは後に、「試合の棄権を求める声もあり、試合前から重圧があった。柔道のルールを守った上で、（イスラエルを敵視する）アラブ人やイスラム教徒の感情を尊重し、握手は拒むことを決めた」「相手選手は過去にエジプト選手に握手を拒まれたことがある。私が握手を拒むと分かっていて、あえて近づいてきた。世界が注目する中、問題を政治化したのは相手選手だ」と釈明しています。
主な戦績
1999年 - パンアラブ競技大会 優勝
2001年 - アフリカ選手権 100kg級 2位 無差別 3位
2002年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝
2003年 - 韓国国際 3位
2004年 - アフリカ選手権 100kg超級 3位 無差別 優勝
2005年 - アフリカ選手権 100kg超級 2位 無差別 2位
2005年 - 地中海競技大会 3位
2005年 - 青島国際 100kg超級 3位 無差別 3位
2006年 - アフリカ選手権 100kg超級 2位 無差別 5位
2008年 - アフリカ選手権 100kg超級 2位 無差別 優勝
2008年 - スペイン国際 3位
2009年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝 無差別 優勝
2009年 - 地中海競技大会 3位
2009年 - グランプリ・アブダビ 優勝
2009年 - グランプリ・青島 3位
2009年 - ワールドカップ・スウォン 2位
2010年 - ワールドマスターズ2010 5位
2010年 - ワールドカップ・ウィーン 3位
2010年 - グランプリ・デュッセルドルフ 優勝
2010年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝 無差別 2位
2010年 - ワールドカップ・カイロ 優勝
2010年 - グランドスラム・リオデジャネイロ 3位
2010年 - グランドスラム・モスクワ 優勝
2010年 - 世界選手権 3位
2010年 - グランプリ・アブダビ 2位
2010年 - グランドスラム・東京 5位
2011年 - ワールドマスターズ2011 2位
2011年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝 無差別 優勝
2011年 - グランプリ・バクー 優勝
2011年 - アフリカ競技大会 2位
2011年 - ワールドカップ・バクー 優勝
2011年 - グランプリ・アブダビ 3位
2011年 - グランプリ・青島 5位
2012年 - ワールドマスターズ2012 3位
2012年 - アフリカ選手権 2位
2013年 - アフリカ選手権 3位
2014年 - アフリカ選手権 2位
2014年 - 世界選手権 9位
2015年 - アフリカ選手権 2位
2015年 - 世界選手権 9位
2016年 - グランプリ・デュッセルドルフ 2位
2016年 - グランプリ・アルマトイ 5位
外部リンク
* イスラーム・エルシャハビ - JudoInside.com のプロフィール（英語）
選手としての軌跡
エルシャハビは、10代の頃からアフリカ選手権で頭角を現し、エジプト柔道界を牽引する存在として注目を集めました。オリンピックには、2004年のアテネ大会、2008年の北京大会、2012年のロンドン大会、そして2016年のリオデジャネイロ大会と、4度出場しています。
2010年には、世界選手権で3位に入賞し、エジプト勢としてモハメド・ラシュワン以来、23年ぶりにこの階級でのメダルを獲得しました。これは、彼のキャリアにおけるハイライトの一つと言えるでしょう。
また、IJFグランプリシリーズでも数々の好成績を収めています。2009年のグランプリ・アブダビでの優勝や、2010年のグランプリ・デュッセルドルフ、グランドスラム・モスクワでの優勝など、その実力は世界トップレベルにありました。
リオ五輪での握手拒否問題
エルシャハビの名前が世界的に知られるようになったのは、2016年のリオデジャネイロオリンピックでの出来事がきっかけでした。1回戦でイスラエルのオル・サッソンに敗れた後、サッソンが握手を求めたのに対し、エルシャハビはこれを拒否したのです。
この行為は、オリンピック精神に反するものとして大きな波紋を呼びました。エルシャハビは、自国の強硬派やマスコミからイスラエルとの対戦を拒否するように圧力をかけられていたとされています。試合には出場したものの、握手を拒否することで、複雑な政治的背景を抱えていたことを示唆しました。
国際柔道連盟（IJF）は、柔道の試合における礼は義務であるものの、握手は任意であるという見解を示しました。しかし、国際オリンピック委員会（IOC）は、この行為を「五輪精神に反した行動」とみなし、厳重注意処分としました。また、エジプトオリンピック委員会に対しても、選手への適切な教育を求めることとなりました。
エルシャハビは後に、「試合の棄権を求める声もあり、試合前から重圧があった。柔道のルールを守った上で、（イスラエルを敵視する）アラブ人やイスラム教徒の感情を尊重し、握手は拒むことを決めた」「相手選手は過去にエジプト選手に握手を拒まれたことがある。私が握手を拒むと分かっていて、あえて近づいてきた。世界が注目する中、問題を政治化したのは相手選手だ」と釈明しています。
主な戦績
1999年 - パンアラブ競技大会 優勝
2001年 - アフリカ選手権 100kg級 2位 無差別 3位
2002年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝
2003年 - 韓国国際 3位
2004年 - アフリカ選手権 100kg超級 3位 無差別 優勝
2005年 - アフリカ選手権 100kg超級 2位 無差別 2位
2005年 - 地中海競技大会 3位
2005年 - 青島国際 100kg超級 3位 無差別 3位
2006年 - アフリカ選手権 100kg超級 2位 無差別 5位
2008年 - アフリカ選手権 100kg超級 2位 無差別 優勝
2008年 - スペイン国際 3位
2009年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝 無差別 優勝
2009年 - 地中海競技大会 3位
2009年 - グランプリ・アブダビ 優勝
2009年 - グランプリ・青島 3位
2009年 - ワールドカップ・スウォン 2位
2010年 - ワールドマスターズ2010 5位
2010年 - ワールドカップ・ウィーン 3位
2010年 - グランプリ・デュッセルドルフ 優勝
2010年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝 無差別 2位
2010年 - ワールドカップ・カイロ 優勝
2010年 - グランドスラム・リオデジャネイロ 3位
2010年 - グランドスラム・モスクワ 優勝
2010年 - 世界選手権 3位
2010年 - グランプリ・アブダビ 2位
2010年 - グランドスラム・東京 5位
2011年 - ワールドマスターズ2011 2位
2011年 - アフリカ選手権 100kg超級 優勝 無差別 優勝
2011年 - グランプリ・バクー 優勝
2011年 - アフリカ競技大会 2位
2011年 - ワールドカップ・バクー 優勝
2011年 - グランプリ・アブダビ 3位
2011年 - グランプリ・青島 5位
2012年 - ワールドマスターズ2012 3位
2012年 - アフリカ選手権 2位
2013年 - アフリカ選手権 3位
2014年 - アフリカ選手権 2位
2014年 - 世界選手権 9位
2015年 - アフリカ選手権 2位
2015年 - 世界選手権 9位
2016年 - グランプリ・デュッセルドルフ 2位
2016年 - グランプリ・アルマトイ 5位
外部リンク
* イスラーム・エルシャハビ - JudoInside.com のプロフィール（英語）
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