イズミル県

イズミル県は、トルコ共和国のエーゲ海地方に位置する県であり、エーゲ海に面した美しい海岸線が特徴です。県の面積は11,973平方キロメートル、人口は約432万人を擁し、トルコ国内で3番目に人口が多い県として知られています。県都イズミル市は、県全体と同一の範囲を持つ大都市自治体です。

イズミル県は、北をバルケスィル県、東をマニサ県、南をアイドゥン県と接しており、交通の要所としても重要な役割を果たしています。県の行政コードは「35」であり、トルコの自動車ナンバープレートにもこの番号が使用されています。

歴史

イズミル県の歴史は古く、紀元前11世紀にはイオニアギリシャ人によってスミルナ市として建設されました。この地域は、古代ギリシャの一部として発展しましたが、その後ペルシャ帝国の支配下に置かれ、さらにローマ帝国によって奪還されるという変遷をたどりました。ローマ帝国解体後はビザンチン帝国の支配下に入り、その後オスマン帝国に征服されました。

第一次世界大戦でオスマン帝国が敗戦すると、イズミル県は一時的にギリシャに割譲されました。しかし、トルコ独立戦争においてケマル・アタテュルク率いる軍勢によってギリシャから奪還され、ローザンヌ条約の結果、この地からトルコ人およびイスラム教徒以外の住民は追放され、イズミル県はトルコ共和国の一部となりました。

イズミル市は1984年に大都市自治体に指定され、2007年には周辺の9つの自治体を編入し、2012年にはイズミル県全域がイズミル大都市自治体として指定されました。

地域

イズミル県には30の区が存在し、それぞれに独自の特色を持っています。

アリアア（Aliağa）
バルチョヴァ（Balçova）
バユンドゥル（Bayındır）
バイラクル（Bayraklı）
ベルガマ（Bergama）
ベイダー（Beydağ）
ボルノヴァ（Bornova）
ブジャ（Buca）
チェシュメ（Çeşme）
チーリ（Çiğli）
ディキリ（Dikili）
フォチャ（Foça）
ガズィエミル（Gaziemir）
ギュゼルバフチェ（Güzelbahçe）
カラバーラル（Karabağlar）
カラブルン（Karaburun）
カルシュヤカ（Karşıyaka）
ケマルパシャ（Kemalpaşa）
クヌク（Kınık）
キラズ（Kiraz）
コナク（Konak）
メンデレス（Menderes）
メネメン（Menemen）
ナルルデレ（Narlıdere）
エデミシュ（Ödemiş）
セフェリヒサール（Seferihisar）
セルチュク（Selçuk）
ティレ（Tire）
トルバル（Torbalı）
ウルラ（Urla）

これらの地区は、それぞれ異なる魅力を持っており、観光や生活の面で多様な体験を提供しています。

イズミル県は、その長い歴史、美しい海岸線、そして豊かな文化により、トルコ国内外から多くの人々を惹きつけています。

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