イタリア・ヴィヴァ

イタリア・ヴィヴァ（Italia Viva, IV）は、2019年に結成されたイタリアの政党です。

概要

イタリア・ヴィヴァは、マッテオ・レンツィ元首相を中心に、民主党（PD）を離党した議員らが結成しました。レンツィ自身が長年民主党の中核を担ってきた人物であるため、その動向はイタリア政界において大きな注目を集めました。

沿革

レンツィの政治的背景

マッテオ・レンツィはカトリック教徒であり、中道主義者です。彼の政治キャリアは、かつてイタリア政界を支配したキリスト教民主主義（DC）の後継政党の一つであるイタリア人民党（PPI）から始まりました。フィレンツェ州知事、そしてフィレンツェ市長と着実にキャリアを積み重ねる傍ら、所属していた人民党は、マルゲリータ（DL）や民主党（PD）といった政党との合流・結成を繰り返しながら、イタリアの二大政党の一角へと成長していきました。

2008年に民主党が下野すると、翌年書記長に就任したピエル・ルイジ・ベルサーニの左派的な党運営に対する批判が高まりました。レンツィは、党の改革と現実主義を求める勢力のリーダーとして頭角を現し、党内における影響力を強めていきました。

2013年には民主党書記長に就任、翌2014年には首相の座を射止めました。同年の欧州議会選挙では大勝を収めたものの、2016年の憲法改正を目的とした国民投票が否決されたことを受け、首相を辞任しました。その後、民主党は2018年の総選挙でも敗北し、レンツィ自身も党書記長を辞任。後継の書記長には、左派のニコラ・ジンガレッティが選出されました。

新党結成

2019年8月、民主党は左派ポピュリズム政党である五つ星運動（M5S）との連立政権を樹立し、与党に復帰しました。しかし、その翌月となる9月、レンツィはジンガレッティの党運営に反発し、中道・リベラル系の上下両院議員45名と共に新党「イタリア・ヴィヴァ」を結成するに至りました。

イタリア・ヴィヴァは、ヨーロッパ主義を掲げ、中道リベラルな政策を推進しています。レンツィの影響力もあり、結成当初から一定の議席を確保し、イタリア政界において無視できない存在となっています。

Italia Viva公式サイト（イタリア語）

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