イタリア音楽産業協会

イタリア音楽産業協会（FIMI）について

イタリア音楽産業協会（Federazione Industria Musicale Italiana、FIMI）は、イタリアの音楽産業に関する様々な側面を包括的にカバーする重要な団体です。1992年にメジャーレーベルによって設立され、既存の協会であるAssociazione Fonografici Italiani (AFI)を離脱して、新たな道を歩み始めました。設立以降、FIMIはイタリアのほとんどのレコード会社に支持され、2021年現在、約2,500社が名を連ねています。

FIMIは国際的な音楽業界団体であるIFPI（国際レコード・ビデオ製作者連盟）や、イタリアの業界団体コンフィンドゥストリアにも参加しており、その主な目的はイタリアのレコード産業の権益保護にあります。具体的には、音楽チャートの作成、音楽関連の政策提言、業界の繁栄のための調査など、幅広い活動を展開しています。

音楽チャートの提供

FIMIは1995年にイタリアの公式アルバム・チャートを提供開始しました。このチャートは、音楽産業の公正な評価を目指し、信頼性の高いデータに基づいています。初めて発表されたチャートは、ブルース・スプリングスティーンの『Greatest Hits』が1位を獲得しました。1995年から2009年までのチャートデータはニールセンが提供し、2010年以降はGfKイタリア法人がデータ提供を行っています。また、アルバムの販売データは、当初130店舗からの情報を基に集計されていましたが、現在では3400店舗に及ぶ小売業者からのデータを使用しています。

その後、FIMIは1997年に公式シングル・チャートを開始し、初代1位はデペッシュ・モードの「Barrel of a Gun」でした。このシングルチャートも物理媒体からデジタルダウンロードへと時代に合わせた変革を遂げ、現在は「Top Digital Download」として、オンラインでの合法的なダウンロード数に基づいて集計されています。

コンピレーション・チャートとDVDチャート

FIMIは1995年の始まりと共にコンピレーション・チャートも開始しました。これは複数のアーティストからなるアルバムの売上をランキングしたもので、初代1位はRTI Musicがリリースした『Sanremo '95』でした。また、2003年からはDVDの売上を対象としたFIMI DVDチャートも登場しており、音楽DVDのトップ20が発表される形式で運用されています。

売上認定制度

FIMIでは、音楽作品の売上について一貫した認定制度を整備しています。1999年から始まったシングルの認定では、マルチ・プラチナ（60,000以上の売上）などの基準があります。

結論

2011年にはEnzo MazzaがFIMIの会長に就任し、業界の発展に寄与するための新たな方針のもと、活動を推進しています。今後もFIMIはイタリアの音楽産業をリードし、音楽文化の発展に寄与する重要な役割を担っていくことでしょう。

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