イッブ

イッブ - イエメンの緑の都市

イッブ (アラビア語: إب) は、イエメンの中心部に所在する都市で、イッブ県の県都となっています。この都市は美しい山々に囲まれた肥沃な土地に寝ており、「緑のイエメン」とも称されています。地理的には、モカの北東117km、首都サナアの南117kmの位置にあります。1944年まで、イッブはアミールによって半自治の状態にあったが、その後制度は廃止されました。2012年の時点で、市の人口は331,146人に達しています。

地理と周辺環境

イッブは、周囲を山々に囲まれた美しい地形が特徴で、特にバダンの様な山々が近くに存在します。これらの自然の恵みにより、農業が盛んな地域としても知られており、多くの住民が農業に従事しています。イッブ県は北にザマール県、南にタイズおよびアッ＝ダーリウ、東にアル＝バイダー県、西にフダイダと接しており、交通網も発達しています。

人口とその分布

1994年の国勢調査によると、イッブの人口は103,312人でしたが、その後の推定では現在331,146人に増加しています。イッブの人口構成は、他のイエメンの都市と似た傾向ですが、農業の重要性が高いため、こちらの地域では職業に基づく人口分布が異なります。近年、住民の約70％が農業に従事しており、地元の市場や周辺の山間地域での活動が中心です。さらに、イッブにはサウジアラビアやアメリカなど他国からの移民も多く、県全体では約192,222人の移民が住んでいます。

気候

イッブは大陸性気候に属しており、一年を通じて比較的低温です。この都市は高地に位置しているため、気温は低いものの、南西部では少し温暖な気候を見せることがあります。イッブは降水量が多く、特に夏季には周辺地域で800mmから1200mmの降雨が記録されます。この恵まれた気候が、農業の発展を助けています。

出身の著名人

イッブは文化人も多く出身しています。例えば、詩人や作家のアブドゥルアズィーズ・アル＝マカーリハや元北イエメン大統領のアブドッラフマーン・アル＝イリヤーニーなどがいます。また、プロボクサーのブライアン・ミフタルや、イーマーン大学の設立者であるアブドゥルマジード・アッ＝ズィンダーニーなどもこの地の出身です。

交通と経済

イッブは、国道や地域道を通じて他のイエメンの都市と繋がっており、住民にとっての移動手段も多様です。また、市内にはアマチュアサッカークラブのアル・シャアブ・イッブがあり、イエメンリーグに参加しています。これにより地元のスポーツ文化も活発です。

感想

イッブは自然の美しさと豊かな文化が色濃く残る都市です。農業が盛んなことから、地域の経済も安定しており、多様な民族や文化が交わる興味深い場所でもあります。今後の発展が期待される都市であり、歴史に名を刻む多くの人物がいるという点でも非常に魅力的です。

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