イバゲ

コロンビアの音楽都市イバゲー

イバゲーはコロンビアのトリマ県の県都であり、中央山地の標高1,285mに位置する美しい都市です。付近にはチパーロ川とコンベイマ川が流れ、豊かな自然に恵まれています。2018年の時点で約52万人の人々がこの街で生活しています。

経済と文化の中心

イバゲーは、コロンビアの主要都市であるボゴタ、カリ、ペレイラを結ぶ交通の要衝として、商業が非常に盛んです。周辺地域は肥沃な大地が広がり、コーヒー、カカオ豆、タバコ、サトウキビ、コメなどの多様な農作物が栽培されています。

この街はまた、進んだ音楽教育が受けられる場所として知られ、年間を通じて音楽イベントが多数開催されることから、「コロンビアの音楽の街」という愛称で親しまれています。音楽愛好家にとっては見逃せないスポットと言えるでしょう。

歴史

イバゲーの起源は1550年10月14日にスペイン人のアンドレス・ロペスによって築かれた「ビジャ・デ・サン・ボニファシオ・デ・イバゲー・デル・バジェ・デ・ラス・ランサス」という町に遡ります。しかし、先住民ピヤオ族の頻繁な襲撃に悩まされたため、1551年2月7日に現在の位置から42km離れた場所へ移転しました。旧市街があった場所は、現在カヤマルカという自治体の都市部となっています。

1854年の4月から12月にかけては、ホセ・マリーア・メロが主導したクーデターにより、ヌエバ・グラナーダの首都となりました。1908年にトリマ県が設立されると、県都としての役割を担うようになります。1945年にはトリマ大学が設立され、1954年には州立大学となり、教育の中心地としての地位を確立しました。また、ローマ・カトリックのイバゲー教区の中心都市でもあります。

地理と気候

イバゲーはトリマ県の中央部、アンデス地域に位置し、北、西、南の三方を山々に囲まれた盆地のような地形をしています。この地理的な特性が、イバゲーの気候に影響を与えています。

火山活動

イバゲーはアンデス火山帯に位置しており、街の近郊にはトリマ山とセロ・マチン山の二つの活火山が聳え立っています。特にセロ・マチン山は、800年前から火山活動は確認されていませんが、近年地震活動が活発化しており、コロンビア地理・鉱山学院によって火山活動の変動を示す第三類に分類されています。イバゲー市は噴火を想定した防災マップを策定していますが、そのマップによると、市街地への直接的な影響は少ないとされています。

交通

イバゲーは、国内の主要都市とを結ぶ交通の要衝です。市内には国道40号線と43号線が交差しており、東へは首都ボゴタ、西へはアルメニア、北へはオンダへと繋がっています。市内の長距離バスターミナルからは、国内の主要都市への便が運行されており、特にボゴタ、カリ、メデジンへの便が多く、カルタヘーナやバランキージャへは夜行バスも利用できます。また、市街地から10km東にはペラーレス空港があり、ボゴタやメデジンとの間で航空便が運航されています。

スポーツと著名人

イバゲーには、サッカークラブのデポルテス・トリマがあります。また、ボクサーのオスカル・エスカンドン、歌手のハイロ・アルベルト・ボカネグラ・ペナ、ソプラノ歌手のパトリシア・カイセド、作家のハメス・カノンなど、多くの著名人を輩出しています。

イバゲーは、その豊かな自然、音楽文化、そして歴史的な背景が融合した魅力的な都市です。コロンビアを訪れる際には、ぜひイバゲーを訪れてみてください。

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