イフガオ州

イフガオ州は、フィリピン北部ルソン島の山岳地帯、コルディリェラ行政地域に位置する州です。この地域は、その独特な地形と文化で知られています。イフガオ州は、西にベンゲット州、北にマウンテン州、東にカガヤン・バレー地方のイサベラ州、南にヌエヴァ・ヴィスカヤ州と隣接しています。総面積は2,517.8平方キロメートルで、2015年の国勢調査によると、人口は202,802人です。州都はラガウェであり、この州には都市はありません。

イフガオ州の最も特徴的な景観は、世界的に有名な棚田です。これらの棚田は、2000年以上も前からイフガオ族によって維持されてきた文化的景観であり、ユネスコの世界遺産にも登録されています。棚田は、山の斜面に沿って階段状に作られており、その美しい景観は多くの観光客を魅了しています。

イフガオ州の住民は、主にイフガオ族です。彼らは、独自の言語と文化を持ち、伝統的な生活様式を維持しています。イフガオ族は、農業を主な生業としており、棚田での米作りが彼らの生活の中心です。彼らの伝統的な社会組織や宗教観は、豊かな文化を形成しており、その独自の文化は、この地域を訪れる人々にとって大きな魅力の一つです。また、彼らは、木彫りや織物などの伝統工芸も得意としており、その作品は、地元の市場や観光客向けの店で販売されています。

州都のラガウェは、イフガオ州の中心的な町であり、州の行政機能が集中しています。この町は、比較的小規模で、都市的な賑わいはありませんが、地元の人々の生活の中心地として重要な役割を果たしています。

イフガオ州は、その豊かな自然と独自の文化が魅力の地域です。棚田をはじめとする美しい景観は、訪れる人々を魅了し、イフガオ族の伝統的な生活様式は、多様な文化を体験できる機会を提供しています。観光客は、棚田の景色を楽しんだり、地元の市場で工芸品を見たり、イフガオ族の文化に触れたりすることができます。この地域は、自然や文化に興味がある人にとっては、見逃せない場所と言えるでしょう。

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