イブンベイ

イブンベイ - 栄光に満ちた競走馬と種牡馬の生涯

イブンベイ (Ibn Bey) は、イギリスで生産されたサラブレッドの競走馬にして種牡馬である。その競走馬としてのキャリアは、数々の栄光に彩られた華々しいものであった。

1986年のデビューから、彼は着実に実力をつけ、1987年にはイタリア大賞（G1）を制覇し、重賞初勝利をG1競走という華々しい舞台で飾った。この勝利は、彼がイタリア最優秀3歳牡馬に選出されるという栄誉にも繋がった。翌1989年には、オイロパ賞（G1）を制し、ドイツ最優秀古牡馬に選出。さらに1990年には、ベルリン銀行大賞（G1）とアイリッシュセントレジャー（G1）を制覇し、G1競走4勝という偉業を達成した。その活躍は、ドイツ最優秀古牡馬の称号を2年連続で受賞することに繋がった。

彼の競走生活は、ヨーロッパの主要なレースを舞台に繰り広げられた。ダービーステークスでは13着と結果を残せなかったものの、イタリア大賞やオイロパ賞、ベルリン銀行大賞、アイリッシュセントレジャーといった名だたるG1競走での勝利は、彼の類まれな能力を証明するものとなった。さらに、ジャパンカップにも2度挑戦。1度目は6着、2度目は蹄の負傷を抱えながら8着という結果に終わったものの、その挑戦は彼の高い競争心を示している。

1990年のブリーダーズカップ・クラシックでは2着に入り、相馬恵胤氏に購買された。相馬氏は、2着入賞を条件にジャパンカップへの再挑戦を公言しており、その約束は守られたと言えるだろう。

競走馬を引退したイブンベイは、ビッグレッドファームで種牡馬としてのキャリアをスタート。その後、小野瀬晃司牧場に移籍し、2007年に種牡馬を引退するまで16シーズンに渡り活躍した。その間、330頭の血統登録を行い、261頭が出走という記録を残した。タイキヘラクレス、スイートイブン、コウジンプリンセスといった活躍馬を輩出し、ブルードメアサイアーとしてもビッググラス、ビッグドン、シンドバッド、ウォーターオーレといった産駒が活躍した。

晩年はビッグレッドファームで余生を送り、コスモバルクやロサードらと共に過ごしたという。2012年12月10日、28歳で老衰のためこの世を去った。

イブンベイの生涯は、競走馬として数々の栄光を掴み、種牡馬としても多くの優秀なサラブレッドを輩出した、まさにサラブレッド界のレジェンドと言えるだろう。彼の功績は、これからも競馬史に刻み込まれ続けることだろう。

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