イリアス・イリアディス

イリアス・イリアディス（Ilias Iliadis）は、1986年11月10日生まれ、ジョージア出身のギリシャ人柔道家です。旧名はジャルジ・ズヴィアダウリ（Jarji Zviadauri）といいました。身長180cm。段位は3段です。

人物

イリアディスは、3度の世界選手権制覇、オリンピックでの2階級メダル獲得など、国内外で広く知られた名選手です。男子柔道競技において、金メダル獲得とメダル獲得の史上最年少記録となる17歳でアテネオリンピックを制覇しました。

生い立ちとキャリア

10歳の時にグルジアで柔道を始め、後にトップ選手となるチリキシビリやリパルテリアニらと同じ道場に通っていました。2002年にギリシャに帰化。2004年のヨーロッパ柔道選手権では、史上最年少で優勝を果たします。同年のアテネオリンピックでは、男子81kg級に出場し、男子柔道史上最年少となる17歳で金メダルを獲得。この功績により、ギリシャ軍の大佐に任命されました。また、いとこのズラブ・ズビャダウリも同オリンピックの男子90kg級で金メダルを獲得しています。

2005年世界柔道選手権大会では決勝で泉浩に敗れて銀メダル、2007年世界柔道選手権大会では決勝でイラクリ・チレキゼに敗れて銀メダルを獲得しました。

2008年北京オリンピックではギリシャ選手団の旗手を務めましたが、競技では2回戦で敗退。

2010年世界柔道選手権大会では、優勝候補であった小野卓志や西山大希といった日本人選手を破り、優勝。2011年世界柔道選手権大会では、決勝で2年連続の対戦となった西山に一本勝ちし、世界選手権2連覇を達成しました。

2012年ロンドンオリンピックでは優勝候補筆頭と目されていましたが、準々決勝でロシアのキリル・デニソフに敗れ、敗者復活戦を経て銅メダルを獲得。

2013年の世界選手権では準決勝で敗れ3位、2014年の世界選手権では決勝でトート・クリスティアーンに一本勝ちし、2011年以来となる3度目の世界選手権優勝を果たしました。

2016年リオデジャネイロオリンピックでは初戦で敗退し、現役引退を表明。しかし、2017年に現役復帰し世界選手権(無差別)に出場しましたが、初戦で敗れました。

引退後、2019年からはウズベキスタンナショナルチームのヘッドコーチに就任しています。

主な戦績

73kg級
2001年 - ヨーロッパユースオリンピックフェスティバル　優勝
2001年 - ヨーロッパカデ柔道選手権大会　優勝
2002年 - ヨーロッパジュニア　3位
2003年 - ヨーロッパU23柔道選手権大会　優勝
81kg級
2004年 - フランス国際　3位
2004年 - ドイツ国際　3位
2004年 - ヨーロッパ選手権　優勝
2004年 - アテネオリンピック　優勝
90kg級
2005年 - フランス国際　優勝
2005年 - 地中海競技大会　優勝
2005年 - 世界選手権　2位
2006年 - チェコ国際　2位
2006年 - オランダ国際　優勝
2006年 - ポルトガル国際　2位
2006年 - 世界軍人柔道選手権大会　優勝
2006年 - ヨーロッパU23柔道選手権大会　優勝
2007年 - フランス国際　2位
2007年 - ドイツ国際　優勝
2007年 - イタリア国際　3位
2007年 - ルーマニア国際　優勝
2007年 - 世界選手権　2位
2007年 - ミリタリーワールドゲームズ　優勝
2007年 - 嘉納杯　優勝
2008年 - グルジア国際　2位
2008年 - フランス国際　優勝
2009年 - ワールドカップ・タリン　2位
2009年 - 地中海競技大会　優勝
2010年 - ヨーロッパ選手権　3位
2010年 - グランドスラム・リオデジャネイロ　5位
2010年 - ワールドカップ・サンパウロ　3位
2010年 - ワールドカップ・マドリード　3位
2010年 - グランドスラム・モスクワ　5位
2010年 - 世界選手権　優勝
2011年 - ワールドマスターズ　2位
2011年 - グランプリ・デュッセルドルフ　5位
2011年 - ヨーロッパ選手権　優勝
2011年 - グランドスラム・モスクワ　優勝
2011年 - 世界選手権　優勝
2011年 - グランドスラム・東京　5位
2012年 - ワールドマスターズ　5位
2012年 -　ロンドンオリンピック　3位
2013年 - 世界選手権　3位
2013年 - グランプリ・チェジュ　2位
2014年 - グランプリ・デュッセルドルフ　優勝
2014年 - 世界選手権　優勝
2015年 - ヨーロッパ競技大会　3位
2015年 -　グランプリ・チェジュ　3位
* 2016年 -　ワールドマスターズ　5位

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