イルカ (エンターテインメント企業)

株式会社イルカ

株式会社イルカ（ILCA,Inc.）は、2010年10月に活動を開始した日本のエンターテインメント分野の企業です。同社の名称「イルカ（ILCA）」は、「I LOVE COMPUTER ART」という言葉の頭文字から名付けられました。主にコンシューマーゲームの開発や、ゲーム技術から派生したリアルタイムCGを用いた映像制作などを中心に事業を展開しています。

沿革

イルカは、岩崎拓矢氏によって設立されました。岩崎氏は、ナムコ（後のバンダイナムコエンターテインメント）でプランナーや人気ゲーム『エースコンバット』シリーズのディレクターを務めた経験を持ち、さらにキャビア時代には『ドラッグオンドラグーン』シリーズなどでプロデューサーとして手腕を発揮した人物です。

設立から時を経て、2022年7月1日には、バンダイナムコエンターテインメントと共同で新たなゲーム開発会社「株式会社バンダイナムコエイセス」を設立しました。この新会社においても、岩崎氏が代表取締役を務め、両社の連携を深める形となっています。

事業内容と主な実績

イルカの事業は、ゲーム開発に加えて、その強みであるリアルタイムCG映像制作を活かした多角的な展開が特徴です。CG映像制作は、ゲーム内ムービーに留まらず、様々なメディアやコンテンツに提供されています。

過去の実績を挙げると、テレビ番組の分野では、歴史をコミカルに描いた『戦国鍋TV』シリーズや、都市伝説を題材にしたアニメ『闇芝居』、特撮ドラマ『衝撃ゴウライガン!!』、さらに近年では『忍者コレクション』や『KJファイル』など、多数の作品に関わっています。また、自動車メーカーであるメルセデス・ベンツや三菱自動車のプロモーション映像、バンダイの「ガンプラRG」シリーズのパッケージ用CG、人気アイドルプロジェクト『ラブライブ!』のアニメ映像制作、特撮作品『絶狼-ZERO-』や『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』関連、さらにはドミノ・ピザの初音ミクとのコラボアプリやBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENのミュージックビデオなど、その制作範囲は非常に広範にわたります。

これらの実績は、同社が持つCG・映像制作技術の高さと、多様なクライアントやプロジェクトの要求に応える柔軟性、そしてエンターテインメント全般に対する深い知見を示しています。ゲーム開発と映像制作の両輪で培われた技術力は、今後も様々な分野で活かされていくでしょう。

事業所

イルカは、国内に複数の拠点を設けています。本社機能を持つ東京本社に加え、東京都内に東新宿スタジオ、さらには名古屋、京都、神戸といった主要都市にもスタジオを構えています。これにより、日本国内各地で開発・制作体制を構築しています。

国内だけでなく、海外にも活動の拠点を広げており、台湾の台北にはILCA,Inc. Taipei Branch、ベトナムのダナンにはILCA VIETNAM Co.,Ltd.を設立しています。これらの海外拠点は、グローバルなプロジェクトの推進や制作体制の強化に貢献しています。

関連会社

イルカは、事業連携や協力関係にある複数の関連会社を有しています。これには、株式会社オルカ、株式会社TOHO animation STUDIO、株式会社バンダイナムコエイセス、有限会社モナカなどが含まれます。これらの関連会社との協力体制により、多様なプロジェクトや事業展開を可能にしています。

設立以来、ゲーム開発とCG映像制作を核としながら、その活動領域を着実に広げてきた株式会社イルカは、今後もエンターテインメント業界において、技術力とクリエイティビティを活かした様々な挑戦を続けていくことが期待されます。

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