インターナショナルF3リーグ

インターナショナルF3リーグの概要

インターナショナルF3リーグは、1990年から1993年にかけて日本の富士スピードウェイで開催されたフォーミュラ3 (F3) の国際レースです。この大会は、ヨーロッパ各国で活躍する若手ドライバーたちが参戦するマカオグランプリから1週間後に行われ、全日本F3選手権の選手たちも参加するという形で「F3世界一決定戦第2ラウンド」としてスタートしました。このリーグは、ビクトリー・サークルクラブ（VICIC）とフジテレビが共催し、決勝の模様はフジテレビで録画放送されました。大会には松下電器産業（現在のパナソニック）が冠スポンサーとして名を連ねました。

参戦ドライバーと選手の影響

大会には多くの有名なドライバーが出場し、初代ウィナーであるミハエル・シューマッハをはじめとして、のちにF1やCARTといったトップカテゴリで成功を収める選手たちが揃いました。ジャック・ヴィルヌーヴやエディ・アーバイン、ミカ・サロなどのドライバーは、インターナショナルF3リーグをきっかけに日本のレーシングチームとの関係が深まり、全日本F3や全日本F3000への参戦へとつながりました。

大会運営と競技形式

インターナショナルF3リーグでは、ブリヂストン製のワンメイクタイヤを使用し、海外選手はマカオGPの順位、全日本F3選手はその年のランキングに基づきA組・B組に振り分けられました。決勝前日の土曜日には各組の予選が行われ、決勝日の日曜日午前には選抜トーナメントレースが実施されました。各選抜レースの上位12名が決勝進出を決め、さらに12位以下から予選順位上位の3名も選ばれ、合計30名による20周の決勝レースが行われました。

熾烈なレース展開

競技中の出場車両は、60台以上に達することもしばしばあり、富士スピードウェイ特有のロングストレートでのスリップストリームを利用した争いが繰り広げられました。また、速さを求めてリアウィングを外すマシンの出現などもあり、観客を驚かせました。レースのレベルは非常に高く、各国のF3トップ選手が集まる中で、当時の日本ではあまり知られていない選手たちも多かったため、観客動員は最高でも約4万人と限定的でした。経済状況の影響もあり、スポンサーの減少や欧州チームの渡航費用の問題も重なり、1993年に最後の大会を持ってこのリーグは終了しました。

大会のエピソード

初回の1990年大会は、マカオGPでの優勝争いを終えたミハエル・シューマッハとミカ・ハッキネンが再び対決する場として注目を集めました。シューマッハは選抜レースA組で1位、決勝で優勝を飾る活躍を見せましたが、ハッキネンはクラッシュに巻き込まれ、決勝進出を逃しました。また、1991年大会は全日本F3000の開催延期の影響でインターナショナルF3リーグの予選日に変更され、その時の観客数が最多の37,200人となりました。

こうした数々の要因が重なり、このリーグは伝説的な大会として名を残しました。

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