インディアン・フィルム・フェスティバル・メルボルン

インディアン・フィルム・フェスティバル・メルボルン (IFFM)

概要

インディアン・フィルム・フェスティバル・メルボルン（Indian Film Festival of Melbourne、略称IFFM）は、オーストラリア連邦ビクトリア州の州都メルボルンで開催される映画祭です。インド映画に焦点を当て、その多様性を紹介することを目的としています。本映画祭は、ビクトリア州政府からの財政的な支援を受けて運営されています。

設立の背景と経緯

IFFMの歴史は2012年に始まりました。その設立は、ビクトリア州とインド映画産業の関係強化を目指す州政府の政策の一環です。2006年10月に方針が発表され、同年11月には資金が投入されました。入札手続きを経て、2012年3月に第1回IFFMが開催されました。

主催体制

映画祭の主催権は、入札によりミトゥ・ボウミック・ランゲ氏経営のマインド・ブローウィング・フィルムズ社が獲得しました。同社は当初3年間、45万ドルの条件で契約し、政府要請により1年間延長されました。同社はその後も運営を継続し、2016年11月には2017年および2018年の主催契約を改めて締結しています。

初期における議論

IFFM開始当初、シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、上映作品の多くが既に公開済みのインド映画である点を指摘しました。また、主催者ランゲ氏が設立以前から「ボリウッド&ビヨンド」というインド映画上映イベントを各地で開催していたことに触れ、IFFMが実質的にはこの既存イベントの名称変更に過ぎないのではないか、との見解を示唆しました。

多様性に関する批判と反論

映画祭プログラムに関し、多様性を問う声も上がりました。2017年8月、クシュブー・スンダル氏は、IFFMがボリウッド（ヒンディー語映画産業）に偏りすぎているとの批判を展開し、南インドなど他の地域の映画や関連俳優が十分に扱われていないと主張しました。これに対し、主催者のミトゥ・ボウミック・ランゲ氏は、IFFMでは20言語による60本の映画が上映されており、常に多様性を重視していると反論しました。また、南インドの俳優も招待しているが、スケジュールの都合で参加が困難な場合があることを説明しました。

テルストラ・ピープルズ・チョイス・アワード

IFFMでは「テルストラ・ピープルズ・チョイス・アワード」（Telstra People's Choice Award）が授与されます。この賞は、その年に公開されたインド映画の中で、興行収入と批評の両面において特に優れた成果を上げた作品に贈られる特別賞です。

もう一度検索