インフィニティ・QX60

インフィニティ QX60

QX60は、日産自動車が北米市場向けに製造し、インフィニティブランドのもとで販売される中型SUVです。このモデルは、その洗練されたデザインや先進技術で、多くのドライバーから支持を得ています。

初代：2013年～2021年

初代モデルは、インフィニティが発表した2014年モデル以降の新ネーミング戦略に伴い、「インフィニティ・JX」から「インフィニティ・QX60」へと移行しました。このモデルは、米国運輸省道路交通安全局の衝突安全テストにおいて、最高評価の5つ星を獲得するなど、安全性の面でも優れた評価を得ています。

また、2016年にはフェイスリフトが行われ、2019年からは日本国内でもインパルを通じた販売がスタートしました。この際、北米仕様をベースに国内の法律に適合するように調整が施されました。

2代目：2021年～

2021年6月にはL51型へとフルモデルチェンジが行われ、日産の「NISSAN NEXT」と呼ばれる構造改革の一環として発表されました。新しいエクステリアデザインは、2020年に公開されたコンセプトモデル「QX60 Monograph」を踏襲し、インフィニティの特徴である「ダブルアーチ・グリル」が採用されています。このフロントグリルは、日本の折り紙のデザインにインスパイアを受けたメッシュ型形状が特徴です。

ヘッドライトには「デジタルピアノキー」と名付けられたデイライトランニングランプが使用され、3つのLEDキューブが束になって配置されています。内装は大きく改良され、長方形の「Aピラー to Aピラー」と呼ばれるインパネデザインにより、キャビンの広く感じる印象を与えています。

特にドライバーズシートの周囲は囲まれた設計となっており、運転中の安心感を高めています。ナビゲーションシステムは12.3インチの高解像度タッチスクリーンが採用され、メーターパネルにはインフィニティ初となるグラスコックピットを一部グレードに搭載しました。さらに、エアコン操作パネルにはインフィニティ初のハプティック機構も導入されています。

内装のデザインには波紋をイメージしたキルティング加工が施されており、シート表皮にはセミアリニンが使用されています。フロントシートには、パーフォレーション加工を施したベンチレーション機能も搭載されています。これにより、快適性が一段と向上しました。

エンジンは先代モデルと同じ295馬力のV6エンジンを搭載していますが、前モデルで問題視されたCVTは廃止され、代わりに9速ATが搭載されています。また、すべてのモデルがAWD（全輪駆動）仕様となり、最大6000ポンド（約2721kg）の牽引能力を持っています。運転支援技術としては「プロパイロット・アシスト」が搭載されており、ナビリンク機能も備わっています。

2021年9月からは販売が始まり、その後中国市場などにも導入されましたが、日本市場への導入は計画されていないとされています。

まとめ

インフィニティQX60は、自動車としての機能性はもちろん、デザインや快適性、安全性といったさまざまな要素を兼ね備えたモデルです。最新の技術を駆使し、多くのドライバーに愛される存在となっています。

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