全輪駆動

全輪駆動車（AWD）について

全輪駆動車、または総輪駆動車（AWD）は、全ての車輪に動力を供給することができる車両を指します。これにより、走行性能が向上し、様々な路面条件に対応できる特性を持っています。主に以下の3つの形式が存在します。

駆動形式の種類

1. 4×4 (四輪駆動、4WD)
これは二つの車軸にそれぞれ動力を供給し、両端に車輪が付いています。四輪駆動はオフロード走行に特に適しています。

2. 6×6 (六輪駆動、6WD)
三つの車軸から構成され、6つの車輪に動力が供給されるため、より高いトラクションを得ることが可能です。特に悪路での走行性能が優れています。

3. 8×8 (八輪駆動、8WD)
さらに2つの車軸を追加した形で、全ての車輪に動力を供給します。これは特殊な用途や輸送能力が求められる車両に見られます。

駆動方式の分類

全輪駆動車は、主に2つの駆動方式に分類されます。

• - オンデマンド（パートタイム）

この方式では、一方の車軸が常に駆動に連結されており、他方の車軸は必要に応じて接続されます。このため、燃費の面でもメリットがあります。

• - 常時（フルタイム）

全ての車軸が恒久的に連結され、常に全輪に動力が供給されます。これにより安定した走行性能と信頼性が得られます。

さらに進んだ技術

全輪駆動には、セントラル機械式出力カップリングに頼らない「独立」という方式も存在します。これにより、各車輪が個別に駆動されるため、より柔軟な走行が可能になります。

用語の使用

北米では、「AWD」という用語が広く使われています。この場合は、常時駆動で、前後のドライブシャフト間の差動装置を持ち、トルクを効果的に伝達するシステムを備えた車両を指します。特に、ABS（アンチロックブレーキシステム）の普及以降、このようなシステムの導入が普及しました。

ただし、「AWD」という言葉自体は、ここ数十年の間に登場したものではありません。実際には、1929年にアソシエイテッド・イクイップメント・カンパニー（AEC）が、英国のフォー・ホイール・ドライブ・オート・カンパニーと共同で製造したAWDトラックが最初の例として挙げられます。さらにゼネラルモーターズは、1930年代後半に「全輪駆動」という名の下でラインを開始しました。

日本でも、自動車メーカーはこの技術を積極的に採用しています。SUBARUは独自の四輪駆動システムを「AWD」と名付け、いすゞ自動車は4×4駆動を「総輪駆動」と称しています。一方、他社では「4WD」との呼称が一般的です。

関連項目

• - 全地形対応車

特に悪路に対応した車両の分類。

• - 輸送起立発射機

多車軸全輪駆動車が使用されている事例。

全輪駆動車は、その独自の特性から多くの運転シーンで重宝されています。今後の技術革新により、さらなる性能向上が期待されます。

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