インフィニティ・QX

インフィニティ QXシリーズの歴史と進化

インフィニティブランドのQXシリーズは、日産が製造するスポーツ・ユーティリティ・ビークル（SUV）であり、多くの世代を経て進化してきました。初代モデルから最新のものまで、各世代にはそれぞれの特徴や進化の過程があります。

初代 JR50型 (1996-2003年)

初代QXは、1996年に登場したJR50型で、これは日産のR50型テラノを元にインフィニティ向けにデザインが刷新されたものです。このモデルはインフィニティブランド初のSUVであり、日本国内向けにはテラノレグラスとして展開されました。北米市場で販売されるパスファインダーとの違いは、AWDシステムの性能向上と内装の高級感の向上にありました。とはいえ、最低地上高は211mmあり、オフロード性能も考慮されていました。

エンジンは3.3リットルのV6 SOHC（後期型では3.5リットルのV6 DOHC）を搭載し、4速ATとの組み合わせでスムーズな走行が可能でした。初代は2001年にマイナーチェンジを受け、エンジン性能の向上や内装の改良が行われましたが、2002年11月に生産が終了し、2003年には販売も終了しました。

2代目 JA60型 (2004-2010年)

2004年に発表された2代目JA60型は、北米製のフルサイズピックアップであるタイタンを基にしたモデルで、F-Alphaプラットフォームを採用しています。このモデルは、8人乗りと7人乗りキャプテンシートの設定を持ち、より広々とした車内空間を実現しました。エンジンには5.6リットルのV8 DOHCエンジンが搭載され、5速ATが組み合わされていました。米国ミシシッピ州の工場で車体が生産され、エンジンはテネシー州で製造されました。

販売はアメリカやカナダ、ロシアなどの限られた市場で行われ、レクサス・LXよりもリーズナブルな価格でありながら多くの人気を集めました。2007年にはモデル改良が行われ、内装の質感向上や外装デザインの変更が施されました。さらに、2009年には新色の追加や自動ドアロックが装備され、より便利で快適な乗り心地が提供されました。

3代目 Z62型 (2010-2024年)

2010年に発表されたZ62型は、クオリティの向上と価格の抑制を両立したモデルで、4代目パトロールとのコンポーネント共用が行われました。エンジンはVK56VDが搭載され、低中速トルク重視の仕様が施されています。このモデルの生産は日本の日産車体九州に移管されました。

2012年以降、モデル名は「QX80」と変更され、2014年には細部が改良されて販売されました。特に、内外装のデザイン変更により、さらなる品質向上が図られました。2017年にはデザインスタディモデルが紹介され、2018年モデルとして販売が開始されるなど、進化を続けています。2022年には最新技術としてAmazon AlexaやApple CarPlayなどが搭載されたモデルが登場し、利便性を高めました。

4代目 Z63型 (2024年-)

2024年3月20日に新たに発表されたのが、4代目Z63型です。このモデルには全く新しいVR35DDTT型エンジンが搭載され、性能のさらなる向上が期待されています。今夏には北米市場での発売が予定されており、QXシリーズのさらなる進展が日々注目されています。

結論

インフィニティQXシリーズは、初代から最新モデルにかけて常に技術革新やデザインの改良を行い、SUV市場での地位を確立してきました。これからの展開にも期待が寄せられます。

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