イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ

イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ/ときどき雲と話をしよう

『イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ/ときどき雲と話をしよう』（- /ときどきくもとはなしをしよう）は、シンガーソングライターKANによって1991年4月25日にリリースされた、通算9枚目となるシングル作品です。このシングルは、同年5月22日に発売されたアルバム『ゆっくり風呂につかりたい』に先駆けてリリースされた先行シングルであり、両A面形式がとられています。

楽曲詳細

イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ

表題曲の一つ「イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ」は、TBS系列で放送された火曜20時台のテレビドラマ『熱血!新入社員宣言』の主題歌として使用されました。このドラマには、楽曲を手がけたKAN自身も銀行員の胡桃沢富男役として出演しています。

この楽曲の制作は、前作シングル「愛は勝つ」が大ヒットし、自身初のオリコンシングルチャート1位を獲得した直後に行われました。KANは「愛は勝つ」の成功を受けて、「一発屋」として終わることを避けたいという強い思いから、次作アルバムの制作に取り組んでいました。しかし、「イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ」がアルバムからの先行シングルとなるだけに、「愛は勝つ」のヒットがまだ続いていた時期でもあり、大きなプレッシャーを感じていたと後に語っています。その影響もあり、メロディー、歌詞ともに、KAN自身が心から満足できる出来栄えには至らなかったと述懐しています。

ときどき雲と話をしよう

もう一方の表題曲「ときどき雲と話をしよう」は、複数のメディアでタイアップとして採用されました。テレビ朝日系列のスポーツ情報番組『スポーツフロンティア』では初代エンディングテーマとして起用されたほか、コメディアンの山田邦子がイメージキャラクターを務めた、スバル・レックス3代目モデルの後期に設定された特別仕様車のテレビコマーシャル曲としても使用されました。さらに、リズム株式会社製のからくり時計「スモールワールドウェザーDX」（型番：4MH698RH08）のチャイムメロディとしても採用されています。

KANはこの楽曲を、自身の代表曲である「REGRETS」や「愛は勝つ」と並び、「エンドレス・メロディ」と表現する楽曲の一つとして挙げています。歌詞には、前年の1990年が自身の活動において最も多忙を極めた年であったことを振り返り、その多忙さへの切望や独特の感性が込められています。ライブパフォーマンスにおいては、オリジナル版に新たな歌詞が加筆されており、より長い構成で演奏されるのが通例となっています。

収録曲

全楽曲の作詞・作曲はKANが担当し、編曲は小林信吾とKANの共同名義で行われています。

1. イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ
2. ときどき雲と話をしよう

参加ミュージシャン

各楽曲のレコーディングには、以下のミュージシャンが参加しています。

イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ

今剛（ギター）
小林信吾（アコースティックピアノ、キーボード）
浦田恵司（シンセサイザーオペレーター）
Joey McCoy （コーラス）
Wornell Jones （コーラス）

ときどき雲と話をしよう

山木秀夫（ドラムス）
美久月千晴（ベース）
今剛（アコースティックギター、エレクトリックギター）
小林信吾（アコースティックピアノ、キーボード）
小泉洋（シンセサイザーオペレーター）

※本作に関する詳細な脚注は、出典情報に基づきます。

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