今剛

今剛（こん つよし）

今剛は1958年2月23日に北海道釧路市で生まれた、日本を代表するギタリストです。彼は、アニメ監督や漫画家としても知られる今敏の実弟でもあります。彼の音楽キャリアは1970年代末から始まり、日本のフュージョンミュージックの黎明期において重要な役割を果たしました。

初期の音楽活動

彼は小学校5年生からギターを始め、ザ・ベンチャーズの影響を受けました。その後、15歳でプロの道を志し上京。1977年には18歳でバンドPANTA&HALに参加し、同時にスタジオミュージシャンとしての活動も開始しました。1979年には、林立夫や松原正樹と共にスーパーグループPARACHUTEを結成し、音楽界での名声を高めました。

スタジオ・ミュージシャンとしての成功

今剛はその卓越したギターテクニックと深い音楽的感性により、多くのアーティストから信頼を寄せられています。井上陽水、矢沢永吉、西城秀樹、宇多田ヒカル、角松敏生、福山雅治など、多岐にわたるジャンルのアーティストたちとのコラボレーションで知られています。特に、寺尾聰の「ルビーの指環」、宇多田ヒカルの「Automatic」といった、日本の音楽史に名を刻むヒット曲に参加し続けています。

彼は、井上陽水や宇多田ヒカル、福山雅治のツアーにおいて欠かせない存在です。さらに、ギターだけでなくスティール・ギターをはじめ、ベース、マンドリン、ウクレレなどをも巧みに操るマルチ奏者としても知られています。彼のアルバム「2nd ALBUM」収録の「From Into the Grey Sky」では、第16回日本プロ音楽録音賞ベストパフォーマー賞を受賞しており、その実力が広く認知されています。

参加グループやプロジェクト

これまでに、今剛はいくつものグループやプロジェクトに参加しています。中でも、PANTA&HALやPARACHUTEといったコンビネーションでの活動は、日本のフュージョン音楽を代表するものであり、彼の音楽キャリアにおいて重要な位置づけとなっています。その他にも、Akira Inoue & Unit 451°F、Aragon、NOBU CAINEなど様々なグループでも活動し、また、個人のソロアルバムとして『STUDIO CAT』や『2nd ALBUM』をリリースしています。

教則活動やメディア出演

今剛は、教育者としての活動も行い、2013年には「今剛 スタジオ・ライヴ＆ギター・インストラクション」という教則DVDをリリースしました。このDVDでは、彼の演奏技術や指導方法が紹介されています。また、映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の劇伴音楽にも参加しており、広範な音楽活動を展開しています。

結論

彼のキャリアは多岐にわたり、音楽シーンにおける多様な役割を果たし続けています。今剛は、技術と感性をもって日本の音楽界を支える重要な存在として、今後もさらなる活躍が期待されます。

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