イン・スクエア・サークル

スティーヴィー・ワンダーの『イン・スクエア・サークル』

1985年にリリースされたスティーヴィー・ワンダーのアルバム『イン・スクエア・サークル』は、彼の20枚目となるオリジナル・アルバムです。このアルバムは、洗練されたサウンドと深い歌詞が特徴で、多くの音楽ファンに愛されています。

主なシングル

アルバムの中でも特に注目すべきは、第一弾シングル「パートタイム・ラヴァー」です。この曲はアメリカのビルボードでナンバーワンを獲得し、そのキャッチーなメロディと親しみやすいリリックが多くのリスナーの心を掴みました。また、このアルバムにはアール・クルーが参加したバラード「オーヴァージョイド」も収録されています。この曲は、特に日本ではオンワード樫山の「23区」のコマーシャルソングとして広く知られています。興味深いことに、メアリー・J・ブライジによるカヴァーも存在し、そのバージョンはスティーヴィー自身がプロデュースしています。

社会的なメッセージ

さらに、アルバムには「イッツ・ロング（アパルトヘイト）」という曲も収められています。この楽曲は南アフリカのアパルトヘイト体制を批判するプロテストソングであり、コサ語のコーラスを取り入れたことで、メッセージ性の強い内容となっています。音楽を通じて社会の問題を提起するという姿勢が、スティーヴィー・ワンダーならではの印象です。

収録曲一覧

本アルバムには以下の楽曲が収められています:

• - パートタイム・ラヴァー - Part-Time Lover
• - アイ・ラヴ・ユー・トゥー・マッチ - I Love You Too Much
• - 未来へのノスタルジア - Whereabouts
• - 愛の浜辺で - Stranger on the Shore of Love
• - ネヴァー・イン・ユア・サン - Never in Your Sun
• - スピリチュアル・ウォーカーズ - Spiritual Walkers
• - ランド・オブ・ラ・ラ - Land of La La
• - ゴー・ホーム - Go Home
• - オーヴァージョイド - Overjoyed
• - イッツ・ロング（アパルトヘイト） - It's Wrong (Apartheid)

参加ミュージシャン

このアルバムにはスティーヴィー・ワンダー自身がプロデュースし、様々な楽器を演奏しています。彼はドラム、シンセサイザー、ピアノ、エレクトリック・ピアノ、ハープシコード、アコーディオン、パーカッションなど多彩なパートを担当しています。また、エドウィン・バードソングがヤマハCS80を演奏し、アール・クルーやルーサー・ヴァンドロスらがギターやコーラスで参加しています。バンドメンバーの豊富なバックグラウンドによって、アルバムは多様な音楽スタイルを反映しています。

与えられた楽曲群や参加ミュージシャンのコラボレーションを通じて、『イン・スクエア・サークル』は単なる音楽アルバム以上のものとなり、メッセージ性や文化的背景も深く掘り下げられた作品として評価されています。

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