イースター航空

イースター航空（Eastar Jet）

イースター航空は、韓国の格安[[航空会社]]（LCC）であり、U-FLY Allianceの一員です。2007年10月に設立され、2008年8月に不定期航空運送事業免許を取得、2009年1月7日に金浦 - 済州間の国内線で運航を開始しました。同年10月には国際線運送事業免許を取得し、ソウル - コタキナバル線で初の国際線に就航しました。

成長と特別運航

2015年には、韓国LCCとして初めて金大中夫妻の訪北時の運航会社に選定され、ソウル - 平壌間の特別チャーター便を運航しました。同年2月には、グランドハンドリングを目的とするEASTAR PORTを設立。2016年には累積利用客数が2,000万人を突破しました。2017年には国際航空運送協会（IATA）に加入し、国際運航安全監査プログラム（IOSA）認証を取得しています。

2018年には、2015年に続き3回目となる南北間の特別チャーター便（ソウル - 平壌間）を運航。同年8月には、タイにThai Eastar Jet法人を設立し、韓国からタイ、さらにタイからヨーロッパなど中長距離を結ぶ路線を計画しています。同年12月には、韓国の航空会社として初めてボーイング社の最新型B737-MAX 8を導入しました。

経営危機と再建

しかし、2019年にボーイング737 MAXの飛行トラブルが顕在化し、導入した2機の機体が使用不能になりました。また、日韓関係の冷却化により、国際線の46％を占めていた日本路線が運休となり、経営に大きな打撃を受けました。一時、社内向けウェブサイトには「最大の危機」にあるとする最高経営責任者のコメントが掲載され、客室乗務員への無給休暇要請なども行われました。

その後、大株主のイースターホールディングスが売却交渉を行い、2019年12月18日にはライバルのチェジュ航空が買収を発表しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行などの影響により、2020年2月には給与が40%しか支払われないなど経営は悪化。LCC他社と共同で政府に緊急金融援助を要請しました。2020年3月2日、チェジュ航空との間で株式売買契約書を締結しましたが、日本政府の入国制限措置により日本路線が全路線運休となり、国際線の運航が中断。3月24日には国内線の運航も中断し、全路線が運休する事態となりました。買収契約は延期され、リース費用未納により保有機の一部も返却されました。最終的にチェジュ航空は買収を撤回。

その後、人員削減などを経て、2021年1月に会社更生手続きを申請しました。2021年6月24日には不動産大手のソンジョンが買収することを発表、経営再建へと動き出しました。

運航再開

2023年には、全株式を私募ファンドのVIGパートナーズへ売却。3月7日には、国土交通部がイースター航空へ航空運送事業許可（AOC）を再発給しました。これにより、3月26日から金浦 - 済州線で3年ぶりに運航を再開。9月からは金浦 - 台北松山線をはじめとする国際線も再開しました。

創業者について

創業者の李相稷は、リベラル政党の党員で、文在寅に近い人物として知られています。2012年の第19代総選挙と2020年の第21代総選挙で国会議員に当選。しかし、2022年1月12日、イースター航空株を娘が代表を務める親会社に相場より安い価格で売却したなどとして、業務上横領・背任などの罪で懲役6年の実刑判決が確定しました。

定期便就航地

(2019年8月時点の情報)

国内線：金浦 - 済州
国際線：ソウル - コタキナバル、その他

機内サービス

機内では、水またはオレンジジュースが無料で提供されます。その他、軽食などの有料販売、国際線では免税品販売も行われています。

機材

(2023年12月現在)

ボーイング737-800 (189席): 6機
ボーイング737MAX-8 (189席): 4機

外部リンク

イースター航空公式サイト

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