ウァレフォル

ウァレフォル (Valefor)

ウァレフォルは、悪魔学において言及される悪魔の一柱です。ヴァラファール (Valafar)、ヴァレファール (Valefar)、マラファル (Malaphar)、マレファル (Malephar)といった異名も持っています。

外観

伝承によれば、ウァレフォルは召喚者の前に、人間もしくはロバの頭部を持つライオンの姿で出現するとされています。一方で、コラン・ド・プランシーが著した『地獄の辞典』においては、天使のような姿、あるいはライオンの頭、ガチョウの脚、ウサギの尾を持つ姿で描かれています。このように、外見については複数の記述が存在します。

能力と役割

ウァレフォルは、盗賊と密接な関係を持つ悪魔として知られています。人々を盗みに走るよう唆したり、泥棒同士の仲を取り持つことができると伝えられています。この特徴から、ウァレフォルは犯罪や不正行為を司る悪魔として恐れられていたと考えられます。

階級と支配

『ゴエティア』によれば、ウァレフォルは10の軍団を率いる地獄の公爵であり、序列は6番目に位置づけられています。また、『大奥義書』においては、サルガタナスの支配下にあるとされています。これらの記述から、ウァレフォルは地獄の軍勢において重要な地位を占めていることがわかります。

参考文献

草野巧『幻想動物事典』新紀元社、1997年、38頁。
山北篤、佐藤俊之『悪魔事典』新紀元社、2000年、62-63頁。
コラン・ド・プランシー著、床鍋剛彦訳『地獄の辞典』講談社、1990年
Arthur Edward Waite, The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
S.L. MacGregor Mathers and Aleister Crowley, The Lesser Key of Solomon(1904),p23 The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
Johann Weyer, Pseudomonarchia Daemonum, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（ラテン語および英文）
* Goetia, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（英文）

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