ウィキマピア

WikiMapia：世界を記述する参加型地図サービス

WikiMapiaは、Googleマップの衛星画像を基盤に、ウィキペディアのような共同編集システムを取り入れた革新的なオンライン地図サービスです。世界中のユーザーが、地図上のあらゆる場所に情報を付加できるという特徴を持ち、都市部や観光地を中心に、膨大な量のデータが蓄積されています。

サービスの概要

WikiMapiaでは、ユーザーは地図上の任意の場所に「タグ」を付加し、その場所に関する情報を記述できます。タグは地図上に四角形で表示され、クリックすると、場所の名前、説明、カテゴリ、座標、画像、動画、外部サイトへのリンクなど、詳細な情報が表示されます。

情報の追加や編集にはユーザー登録は不要ですが、登録ユーザーは、メッセージ送信、フォーラムへの参加、ウォッチリスト機能の利用など、より高度な機能を利用できます。ユーザーレベルは経験値に応じて8段階に分けられており、レベルが上がると航空写真の修正や写真の管理といった機能が利用できるようになります。

インターフェースは93言語に対応しており、多言語化も進んでいます。ただし、全ての言語で完全な翻訳が完了しているわけではなく、一部の言語では翻訳が不完全な部分もあるようです。

情報の共有とライセンス

WikiMapiaのコンテンツは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で利用できます。当初は「表示-非営利-継承」ライセンスでしたが、後に「表示-継承」ライセンスに変更されたことで、Wikipediaなどへの転載も可能になりました。

多様な機能と連携

WikiMapiaは、単なる地図サービスにとどまらず、様々な機能と連携することで、ユーザーにとってより便利なサービスを提供しています。

GPSとの連携: ハンドヘルドGPS機器と連携することで、位置情報を簡単にWikiMapiaに反映できます。（Windowsのみ対応）
他のサービスとの連携: Google EarthやGoogle Mapとの連携も可能で、WikiMapiaの情報がこれらのサービス上に表示されます。また、WikiMapiaの情報の一部をHTMLコードとして取得し、自分のウェブサイトに表示することもできます。
カテゴリブラウジング: 特定のカテゴリに絞って場所を閲覧できる機能が追加され、情報量の多い都市部でも効率的に情報を探せるようになりました。
ベータ版: テスト用のベータ版では、ユーザーが追加・編集した情報のみを表示するレイヤーや、編集を補助するWikiMapia Wikiが導入されています。

ビジネスモデル

WikiMapiaは、Google AdSenseを利用して広告収入を得ています。サービスの創設者たちは、将来的な発展のために投資家の募集も行っています。

WikiMapiaの特徴と課題

WikiMapiaは、世界中のユーザーが協力して地図情報を構築していく、非常にユニークなサービスです。特に、市販地図が古かったり高価だったりする地域では、最新の情報を提供する貴重な存在となっています。しかし、情報の増加に伴い、都市部ではタグが密集し、情報の見づらさが課題となっています。今後の改善が期待されます。

まとめ

WikiMapiaは、Googleマップとウィキシステムを融合した革新的な地図サービスです。世界中のユーザーが参加することで、常に最新の情報が提供され続ける、ダイナミックな地図となっています。一方で、情報量の増加による表示上の課題など、改善が必要な点もあります。しかし、その可能性は高く、今後の発展に期待が持たれます。

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