ハンドヘルドGPS

ハンドヘルドGPSとは

ハンドヘルドGPSは、電池で動作し、手に持って携帯できるGPS受信機です。その主な機能は、現在位置（緯度・経度）の表示や、移動軌跡の記録です。初期の製品はこれらの基本的な機能のみでしたが、技術の進歩に伴い、多様な機能が搭載されるようになりました。

単機能ハンドヘルドGPS

単機能のハンドヘルドGPSは、現在位置や移動軌跡を液晶ディスプレイに表示し、内蔵メモリに保存する機能を持っています。多くの製品は、地図データを入れ替えることで世界中で使用可能です。アメリカのガーミン社のeTrexシリーズが代表的です。最近では、詳細な地図をインストールして細かい路地まで表示したり、SDメモリカードに移動軌跡を保存したり、簡単なナビゲーション機能を持つモデルも登場しています。

携帯情報端末との融合

PDA（携帯情報端末）と一体化させることで、小型カーナビのような高度な機能を実現した製品もあります。これらはPND（ポータブルナビゲーションデバイス）と総称されます。

携帯電話・スマートフォンへの搭載

現在では、国内外を問わず、GPS受信機を内蔵した携帯電話やスマートフォンが一般的です。これらの端末では、周辺の店舗情報を検索したり、カーナビゲーション、乗換案内、徒歩ナビゲーションなどの統合ナビゲーション機能を利用できます。また、児童の誘拐防止など、様々な用途で活用されています。

周辺機器としてのGPS

ノートパソコン、PDA、携帯電話に接続することで、これらの機器にGPS機能を追加できる製品もあります。接続方法は、USBやBluetoothが主流です。

製品の進化

ハンドヘルドGPSは、小型化の制約からアンテナ性能が低くなりがちですが、近年の技術革新により、高感度なSiRF社のStarIIIチップを採用した製品が登場し、受信感度が向上しました。また、登山、ジョギング、サイクリング、ロギング（移動軌跡の記録）など、特定の用途に特化した製品も開発されています。さらに、GPS腕時計のような小型製品も登場しています。

業務用製品

測量や軍事用など、専門的な用途に特化したハンドヘルドGPSも存在します。これらの製品は、高い精度や耐久性が求められます。

GNSS対応製品

アメリカのGPSだけでなく、ロシアのGLONASS、ヨーロッパのGalileo、中国のBDSなど、他の衛星測位システムに対応した製品は、GNSS受信機（ハンドヘルドGNSS）と呼ばれることがあります。しかし、一般的には「GPS」と総称されることが多いです。

主なメーカー

• - ガーミン（アメリカ合衆国）
• - エンペックス気象計
• - GlobalSat（台湾）

これらのメーカーは、様々なニーズに対応したハンドヘルドGPS製品を提供しています。

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