ウィリアムズ・FW41

ウィリアムズ・FW41

ウィリアムズ・FW41は、ウィリアムズが2018年のF1世界選手権に向けて開発したフォーミュラ1カーである。このマシンは、2018年2月15日に行われた体制発表会において初めて公開された。FW41の制作には、前年にメルセデスから移籍してきたパディ・ロウが関与しており、彼の指導の下、パフォーマンスの向上を目指して新たなコンセプトで設計された。FW41には、前年のFW40との大きな違いがあり、特にマシンの形状やフェアリングが変更され、フェラーリ・SF70Hに似たデザインが採用された。

2018年シーズンのドライバーと成績

2018年のドライバーラインアップは、ランス・ストロールが続投し、フェリペ・マッサの引退に伴いセルゲイ・シロトキンが新たに加入した。また、リザーブ兼開発ドライバーにロバート・クビサが就任した。シーズン初めからFW41のパフォーマンスは好調とは言えず、第3戦中国GPまでの成績は前年を下回っていた。特にストロールは予選Q3に進出できず、レースでもバックマーカーに苦しむ状況が続いていた。

最初のポイントを獲得したのは第4戦アゼルバイジャンGPで、ストロールが好成績を収めたが、それ以降も入賞圏外が続き、ようやく第14戦イタリアGPでストロールがQ3に進出し、シロトキンも繰り上げにより初入賞を果たした。しかし、FW41のパフォーマンスはシーズンを通じて低迷し、コンストラクターズランキングで最下位に終わった。

パフォーマンスの問題

FW41のパフォーマンスに関する問題は深刻であり、特に予選での結果が他チームと比較して大きく劣ることが指摘された。ストロールは「グリッドで最も遅いマシン」と酷評し、シロトキンも「不快な驚きを覚えるほどのパフォーマンスの低さ」とコメントしている。チーム内では第三者からもマシンバランスや空力に問題があると見られ、5月にはチーフデザイナーや空力責任者が相次いで離脱する事態に陥った。

シャシーとパワーユニットの仕様

FW41のシャシーはカーボンファイバーとハニカムコンポジットで構成され、フロントサスペンションはプッシュロッド式ダブルウィッシュボーンを採用している。リアサスペンションもプルロッド式ダブルウィッシュボーンで、様々な先進技術が取り入れられている。また、パワーユニットにはメルセデス製のM09 EQ Power+が搭載され、1,600ccのV型6気筒エンジンが最大15,000rpmまで回転する設計となっている。

FW41は、2018年シーズンにおいて厳しい状況に直面したが、設計者の挑戦が新たなマシンの基礎を築くことに希望をもたらす道筋となった。将来的には成功に繋がる可能性があると考えられている。

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