ウィリアム・エドワーズ (初代ケンジントン男爵)

初代ケンジントン男爵ウィリアム・エドワーズ

ウィリアム・エドワーズ（1711年頃 – 1801年12月13日）は、18世紀のイギリスにおいて、政治家かつ貴族として活動しました。彼は初代ケンジントン男爵として知られています。

生涯

1711年頃、フランシス・エドワーズとエリザベス・リッチの次男として誕生。父の死後、ハヴァーフォードウェストの地所を、兄の死後にはウォリック伯爵家の旧領を相続しました。1745年からは、ホランド・ハウスをヘンリー・フォックス（後の初代ホランド男爵）に賃貸し、後に売却しています。

政治家として

1747年、ハヴァーフォードウェスト選挙区から庶民院議員に初当選。以降、1784年まで、そして1786年から1801年まで、長きにわたり議員を務めました。当時の選挙情勢として、ハヴァーフォードウェストではエドワーズ家の影響力が強く、ペンブルックシャー選挙区ではフィリップス家が有力であり、両家がお互いを支持しあう慣例がありました。

所属政党はトーリー党とされ、当初は内閣から「反対派」と見なされていました。しかし、七年戦争の予備講和条約やグレンヴィル内閣を支持するなど、一概に反政府勢力とは言えませんでした。ノース内閣期には登院が少なかったものの、王室結婚法を支持し、1780年以降は与党に同調する姿勢を示しました。シェルバーン伯爵内閣やフォックス＝ノース連立内閣も支持し、後の小ピット内閣も支持しています。

1776年にはアイルランド貴族としてケンジントン男爵に叙されました。

1784年の総選挙では、ミルフォード男爵リチャード・フィリップスの影響で一時議員を辞職しますが、1786年にはハヴァーフォードウェストの補欠選挙で再び当選し、議員に復帰。以降も再選を果たしました。

寡黙な議員

50年以上の議員生活において、彼の演説記録は皆無であり、政府への反対票を投じたこともないとされています。貴族への叙爵を目的の一つとして議員活動を行っていたにもかかわらず、グレートブリテン貴族への叙爵は、度重なる申請にもかかわらず実現しませんでした。その理由として、「確実な一票としてしか有用でない」と評されたことや、息子が未成年であったことが挙げられています。

晩年には庶民院最高齢となり、「議会の父」と呼ばれるようになりました。しかし、高齢のため登院が困難になり、逮捕令が出されたこともありました。ミルフォード男爵から議員辞任を迫られるも、最後まで抵抗しました。

1801年12月13日、ペンブルックシャーのジョンストンで死去。爵位は息子のウィリアムが継承しました。

家族

最初の妻レイチェルとの間には子供はいませんでしたが、1762年にエリザベス・ウォレンと再婚し、一男をもうけました。

ウィリアム（1777年4月24日 – 1852年8月10日） - 第2代ケンジントン男爵

外部リンク

ウィリアム・エドワーズ - ナショナル・ポートレート・ギャラリー （英語）
* "ウィリアム・エドワーズの関連資料一覧" (英語). イギリス国立公文書館.

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