ウィリアム・J・ハーディ

ウィリアム・ジョセフ・ハーディの生涯

ウィリアム・ジョセフ・ハーディ（1815年10月12日 - 1873年11月6日）は、アメリカの職業軍人として熟達した人物で、特に南北戦争での活動で知られています。彼はまた、戦術書を著し、南北両軍に影響を与えました。ハーディの軍事キャリアは南北戦争を通じて様々な戦闘に参加し、彼の戦術や指導力は高い評価を受けています。

生い立ちと初期の経歴

ハーディはジョージア州カムデン郡の「ルーラル・フェリシティ」という農園で、生まれ育ちました。彼の両親はサラ・エリスとジョン・ハーディ少佐であり、1838年にウェストポイントの陸軍士官学校を卒業しました。卒業後、彼は第2アメリカ竜騎兵連隊の少尉として任官されました。セミノール戦争に従軍中に病に倒れた際にエリザベス・ダメットに出会い、結婚します。病気から回復後、アメリカ陸軍は彼をフランスに派遣し、軍事戦術を学ばせました。

彼は米墨戦争にも従軍し、テイラー将軍のもとで名誉少佐及び中佐に昇進しました。捕虜になりながらも、その経験を活かし、戦後はテキサスで部隊を指揮しました。1853年に妻を失った後、ウェストポイントに戻り、士官学校で教官、さらに校長を務めました。彼の著書『ハーディの戦術』は、軽装歩兵の訓練に関する重要なマニュアルとして広まりました。

南北戦争での従軍

南北戦争が勃発すると、ハーディは1861年にアメリカ陸軍を除隊し、南軍に加入しました。彼は大佐として数つの砦の指揮を任されました。1862年10月には中将に昇進し、アーカンソー連隊の旅団を訓練・指揮しました。この指揮官としての手腕から「信頼できる老人」（Old Reliable）と称されました。彼の指揮下で、兵士たちは卓越した訓練を受け、多くの戦闘で成果を上げました。

シャイローの戦いで負傷した後も、ハーディはさまざまな戦闘に参加しました。特にストーンズリバーの戦いでは、北軍に対して大規模な急襲を行い、その名声を高めました。しかし、指揮官ブラッグへの反発が高まり、短期間別の指揮官の下に転任することもありました。1864年、彼は再びブラッグの指揮下で活動しましたが、ブラッグの指揮スタイルに不満を抱くようになり、彼の解任を求めました。

その後、彼はフッドの指揮のもとで数々の戦いに関与しましたが、最終的に降伏を選択しました。1865年4月26日、ダーラム・ステーションでジョンストンと共にシャーマンに降伏しました。

戦後の生活

南北戦争後、ハーディはアラバマ州のプランテーションで生活を再開しました。彼は家族と共に新たな生活を築き、最終的には倉庫業と保険業に従事しました。彼はまた、セルマ・アンド・メリディアン鉄道の社長にも就任しました。著書『アメリカのアイルランド人』は1868年に出版され、彼の見解が広まりました。

1873年、ハーディはホワイトサルファー・スプリングスで病気になり、バージニア州ワイズビルで死去しました。彼の遺体は、セルマのライブオーク墓地に埋葬されています。

ハーディの生涯は、アメリカ陸軍の発展に寄与しただけではなく、彼自身の戦術的な思想が後の軍事教育や戦闘に大きな影響を与えたことでも知られています。

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