ウィリー・ペップ

ウィリー・ペップ：伝説のフェザー級王者

ウィリー・ペップ（Willie Pep、1922年9月19日 - 2006年11月23日）は、アメリカ合衆国出身のプロボクサー。その卓越した技術と華麗なスタイルで、世界中のファンを魅了しました。イタリア系アメリカ人として、コネチカット州ミドルタウンで生まれ育ちました。身長165cmと小柄ながら、フェザー級の頂点に君臨し、数々の伝説的な試合を繰り広げました。

デビューから王座獲得まで

1940年7月、ペップはアメリカでプロボクサーとしてのキャリアをスタートさせました。その才能はすぐに開花し、連戦連勝を重ねていきます。そして1942年11月20日、ニューヨーク州公認世界フェザー級王者チャーキー・ライトに挑戦。15ラウンドに及ぶ激闘を制し、見事判定勝ちで王座を獲得しました。

連勝ストップと王座統一

王座を獲得後も、ペップの勢いは止まりませんでした。初防衛戦ではサル・バートロを破り、その後もチャーキー・ライト、フィル・テラノバといった強豪を相手に防衛を重ねます。しかし、1943年3月19日、63戦目でサミー・アンゴットに判定負けを喫し、デビュー以来の連勝は62でストップしました。

1946年6月7日、ペップはNBA世界フェザー級王者サル・バートロとの王座統一戦に臨みます。この試合でペップは、12回KO勝ちを収め、見事王座統一に成功しました。その後も2度の防衛に成功し、その強さを証明しました。

サドラーとの激闘と王座陥落

1948年10月29日、ペップはサンディ・サドラーとの防衛戦で、4回KO負けを喫し王座から陥落します。しかし、1949年2月11日に行われた再戦では、15回判定勝ちで王座に返り咲き、その不屈の精神を見せつけました。

1950年3月17日、防衛戦でレイ・ファメションを破り3度目の防衛に成功しますが、同年9月8日、サンディ・サドラーとの4度目の対戦で、8回に肩を脱臼し棄権。再び王座から陥落しました。

1951年9月26日、ペップは王者サンディ・サドラーとの4度目の対戦に臨みましたが、9回に目を負傷し棄権。王座返り咲きはなりませんでした。サドラーとの対戦成績は1勝3敗となりました。

引退とその後

その後、ペップは王座に絡むことなく、1959年1月26日の試合を最後に引退。しかし、6年後の1965年3月11日に復帰し、翌1966年3月16日の試合を最後に再び引退しました。

引退後、ペップは1969年7月28日にオーストラリアで開催されたWBC世界フェザー級タイトルマッチ、ジョニー・ファメション対ファイティング原田戦でレフェリーおよびジャッジを務めました。この試合では、不可解な判定が物議を醸しました。

獲得タイトル

ニューヨーク州公認世界フェザー級王座（防衛6度）
NBA世界フェザー級王座（防衛2度）
* NBA世界フェザー級王座（防衛3度）

ウィリー・ペップは、その華麗なボクシングスタイルと不屈の精神で、ボクシング史に名を刻んだ不世出のチャンピオンです。

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