ウィリー・マッコビー

ウィリー・リー・マッコビーの野球人生

ウィリー・リー・マッコビー（Willie Lee McCovey, 1938年1月10日 - 2018年10月31日）は、アメリカのアラバマ州モービルで生まれた著名なプロ野球選手であり、一塁手として特に優れた才能を発揮しました。彼は「ビッグマック（Big Mac）」という愛称で知られ、その圧倒的な打撃力とフィールドでの存在感が多くのファンに支持されました。

幼少期とキャリアの始まり

マッコビーは、1938年の1月10日に10人兄弟の七男として誕生しました。家庭の裕福さには恵まれず、彼は12歳のときから働き始めました。10代の頃にロサンゼルスに引っ越し、その後エド・スコットの勧めでニューヨーク・ジャイアンツのトライアウトを受けることになり、この時点でマイナーリーグ契約を結びました。彼がマイナーリーグでプレイしている間に、ジャイアンツはサンフランシスコに移転しました。

サンフランシスコ・ジャイアンツ時代

1959年7月30日、マッコビーはフィラデルフィア・フィリーズ戦でジャイアンツとしてデビューしました。この試合で彼は4回の打席で4安打を記録し、以降のシーズンでも高打率を維持しました。その結果、彼はナショナルリーグ新人王に選出されました。1960年代、彼はウィリー・メイズとともに「MM砲」と呼ばれ、チームの打撃の中心として活躍しました。

特に1969年にはキャリアハイの打率.320、45本塁打、126打点を記録し、その年のナショナルリーグMVPに輝くなど、素晴らしい成績を収めました。また、1966年には500フィートを超える本塁打も打ち、当時の球場記録を樹立しました。

サンディエゴ・パドレスとオークランド・アスレチックス

1973年にはサンディエゴ・パドレスにトレードされ、1974年には22本、1975年には23本の本塁打を記録しました。1976年には短期間オークランド・アスレチックスでプレイした後、古巣のジャイアンツに復帰します。復帰後もマッコビーは現役として活躍し続けました。

引退とその後

ジャイアンツに戻った1977年には、39歳にもかかわらず28本塁打を打ち、カムバック賞を受賞しました。1978年にはキャリア500本塁打を達成し、1980年には521号を放った後、現役を引退しました。引退後、彼の背番号『44』はジャイアンツの永久欠番となり、1986年にはアメリカ野球殿堂に迎えられました。

引退後も彼はジャイアンツのアドバイザーを務め、若手選手たちへの指導に従事しました。彼の名を冠したウィリー・マック賞も設立され、ジャイアンツ内で影響力のある人物へ交付されています。

マッコビー・コーブ

現在、サンフランシスコのオラクル・パークには「マッコビー・コーブ」と呼ばれる場所があり、ここは彼の名を冠した象徴的なエリアとなっています。このコーブではバリー・ボンズの本塁打をキャッチしようとする観客がボートやカヌーを浮かべている姿が見られます。

2018年10月31日、マッコビーはスタンフォード大学病院で亡くなりましたが、彼の野球界への貢献と影響は今後も語り継がれていくことでしょう。

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