ウィリー・メイズ

ウィリー・ハワード・メイズ・ジュニア

ウィリー・ハワード・メイズ・ジュニアは、1931年5月6日にアラバマ州ウェストフィールドに生まれ、2024年6月18日に亡くなりました。彼はアメリカン・メジャーリーグベースボール（MLB）において、特に中堅手としての偉業で知られ、多くの記録を残しました。メイズはキャリアを通じて3283安打、660本塁打、338盗塁を記録し、その成績から「MLB史上最高のコンプリート・プレーヤー」と称されています。また、彼は首位打者1回、本塁打王4回、盗塁王4回、MVP2回に輝くなど、個人栄誉も数多く受賞しています。

経歴

ジャイアンツ時代

メイズは1948年から1949年までニグロリーグのバーミンガム・ブラックバロンズでプレーした後、1950年にニューヨーク・ジャイアンツ（現サンフランシスコ・ジャイアンツ）と契約しました。1951年にメジャーデビューし、すぐにその才能を発揮します。特に、この年に新人王に選ばれるほどの活躍を見せました。1954年には打率.345で首位打者に輝き、41本塁打と110打点を記録し、MVPにも選出されました。

そのワールドシリーズでは「ザ・キャッチ」として知られる難しいキャッチを成功させ、ジャイアンツの勝利を助けました。1955年には51本塁打であったり、1956年には36本塁打と40盗塁を達成するなど、メイズは年々目覚ましい活躍を続けました。1965年には52本塁打を記録し、再度MVPに選出され、1966年には通算512本目の本塁打を達成してナ・リーグ記録を更新しました。

メッツ時代

1972年、メイズはニューヨーク・メッツにトレード移籍しました。この移籍後は衰えを見せ始め、1972年の成績は打率.250、8本塁打に留まりますが、1973年には660号本塁打を記録し、現役最後のシーズンを飾りました。彼はメッツ時代においても注目を集め、引退試合では特別な存在感を示しました。

引退後

ウィリー・メイズは1979年にアメリカ野球殿堂に入ります。殿堂入りは、得票率94%という高評価でしたが、その後もいくつかの波乱に見舞われ、1979年にはメジャーリーグの追放処分を受け、1985年に解禁されるまでの間、現役選手としての称号を失いました。しかし、彼の野球界への貢献は忘れられることはなく、2015年にはオバマ大統領から大統領自由勲章を授与されるなど、名誉が与えられました。

さらに、彼の背番号『24』がジャイアンツでは永久欠番として扱われ、2022年にはメッツにおいても同様の処置が取られました。

ウィリー・メイズの選手としての特徴は多岐に渡りますが、人々が彼を特に認識するのは、「ライフルアーム」と呼ばれる強肩、そしてそのバッティング技術による高い打率と多くのホームランが理由です。彼は20回のオールスター出場を果たし、その不屈の精神と才能で多くのファンの心に刻まれました。メイズは選手時代だけでなく、その後の人生でも多くの逸話と歴史を作り上げた野球界のレジェンドです。

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