ウィンター・ライヴ1981

ウィンター・ライヴ1981について

ウィンター・ライヴ1981（Winter Live ～）は、日本の音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ」（YMO）が1981年に実施した第2回目の国内ツアーです。このイベントは、同年にリリースされたアルバム『BGM』や『テクノデリック』から多くの楽曲が演奏されたことで注目を集めました。また、既発の楽曲もアンコールで披露され、観客を魅了しました。

ツアーの内容

このツアーで演奏された主な楽曲には、特に『BGM』と『テクノデリック』に収録されているものが中心でした。その中には、アンコールとして披露された名曲「テクノポリス」や「ライディーン」が含まれており、これらの楽曲は多くのファンに愛されています。また、このツアーの途中から新たに「コズミック・サーフィン」や、ツバキハウスでの演奏であった「中国女」と無題の即興曲も特に印象的でした。

「テクノポリス」では、ボコーダーで表現される「TOKIO」の部分を、公演地の名前に変更し、拡声器で観客と共に叫ぶという演出がなされました。たとえば、東京公演では「TOKIO」の代わりに「東京」が叫ばれ、地域に密着したパフォーマンスが展開されました。また、坂本龍一は「新舞踊」ではギターを、「キュー」ではドラムを演奏し、普段とは異なる役割を果たしていたことも特徴的です。

このツアーはYMOにとって重要なものであり、終了後には1年間の活動休止に入ることが決まっていました。演出面では奥村靫正が手掛けたステージデザインが話題になり、ADC賞を受賞するなど、高い評価を受けました。

新宿コマ劇場公演では、特に「体操」が2回演奏され、2回目の際には体操服を着たダンサーたちによる迫力のあるパフォーマンスが行われ、観客を驚かせました。また、スティーヴ・ライヒの「4台のオルガン」を参考に構築された未発表曲「LOOP」も演奏され、ファンにとって貴重な体験となりました。

音源と映像

このツアーの模様はさまざまな形で記録され、音源や映像としても後にリリースされました。サポートメンバーとしては松武秀樹、立花ハジメ、梅林茂が参加し、ライブパフォーマンスを支えました。映像版やアルバム版には「バレエ」「マス」「京城音楽」「手掛かり」「体操（2回目音源）」「テクノポリス」「ライディーン」が収録されていませんが、音源はCDやDVD-ROMに存在しています。

1982年1月には、東京12チャンネルの番組『サウンド・クリエイション』で新宿コマ劇場公演の一部が放送され、多くのファンがその模様を見ることができました。1983年4月には、CBSソニーから新宿コマ劇場の公演模様を中心に収録したビデオソフトが発売され、後にDVDやBlu-ray版も登場しました。1995年にはアルファレコードがビデオソフトの音源を元にしたアルバム版をリリースし、ツアーの貴重な音楽が多くのファンに届けられました。

YMOの音楽史の中でも重要な位置を占めるウィンター・ライヴ1981。その内容と影響は、今なお多くの音楽ファンの心に残り続けています。

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