ウィン・ラスベガス

ウィン・ラスベガスは、アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガスの中心部に位置する、ウィン・リゾーツ社が運営する大規模な統合型リゾート（IR）です。ストリップ地区にあり、豪華な宿泊施設、カジノ、多様なダイニング、ショッピング、エンターテイメントなどを集約した施設として知られています。

概要と特徴

カジノリゾート開発の巨匠として知られ、「ラスベガスを変えた男」とも称されるスティーブ・ウィン氏が、ミラージュ、トレジャー・アイランド、ベラージオといった自身の成功作に続いて計画し、2006年に開業しました。ウィン氏自身の名を冠したこのホテルは、彼のサインをモチーフにしたロゴマークが特徴です。その建設には27億ドルともいわれる莫大な費用が投じられ、開業当時、ラスベガスで最も洗練された豪華リゾートの一つとして注目を集めました。

この巨額の建設資金には、パチンコやギャンブル機の製造を手掛けるアルゼをはじめとする多くの日本企業が出資しています。ホテルの主要部分にアルゼの名前が大きく表示されているわけではありませんが、施設内の日本食レストラン「OKADA」が、当時のアルゼ会長であった岡田和生氏の名を冠している点などから、その深い関わりを見ることができます。

主なアトラクション

ウィン・ラスベガスでは、宿泊、カジノ、ダイニングといった基本的なリゾート機能に加え、多岐にわたる魅力的なアトラクションや施設を提供しています。

- Penske-Wynn Ferrari-Maserati dealership: 有名な高級車ブランド、フェラーリとマセラティの正規ディーラーがテナントとして入居しています。ショールームは有料で見学可能です。
- Lake of Dreams: ホテルの象徴的な存在である人工湖と滝を利用した無料の光と音のショーです。3エーカーの広さを持つこの湖では、夜ごとに幻想的なパフォーマンスが繰り広げられ、多くの訪問者を魅了します。
- Wynn Golf and Country Club: 敷地内には本格的な18ホールのゴルフコースが設けられており、都市部にありながら緑豊かな環境でゴルフを楽しむことができます。
- Le Rêve: 円形劇場で行われるスペクタクルショーです。水とアクロバットを融合させた幻想的なパフォーマンスで高い評価を得ています。
- スパマロット: 映画「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」に着想を得たコメディミュージカルです。

過去のアトラクション

ウィン・ラスベガスには、かつて存在したものの、現在は終了しているアトラクションもいくつかあります。

- The Wynn Art Collection: スティーブ・ウィン氏が所有する絵画コレクションを展示していました。セザンヌやモネといった著名な画家の作品を鑑賞できましたが、これは2006年に終了しました。
- アベニューQ: ニューヨークを舞台にしたミュージカルです。これも2006年5月をもって上演を終えています。

ウィン・リゾーツの展開

ウィン・リゾーツ社はラスベガス以外にも事業を展開しており、関連施設としてマカオにウィン・マカオ（永利澳門）があります。2006年に開業したウィン・マカオは、2021年9月に新型コロナウイルスの感染拡大の影響により一時閉鎖を発表するなど、地域の状況に応じた対応を行っています。また、ラスベガスのウィン本館に隣接する新館ウィン・アンコールや、マカオのウィン・コタイなどもウィン・リゾーツが手掛ける主要な施設です。ラスベガスのウィン・アンコールは、現在も拡張工事が進められているとされています。

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