岡田和生

岡田和生 (おかだ かずお)

プロフィール

岡田和生は、1942年10月3日に大阪府で生まれました。兄弟6人の末っ子として育ち、幼少期に父親を亡くしています。東京テレビ技術専門学校を卒業後、テレビ修理業に従事しました。その後、ジュークボックスリース業を経て、パチスロ業界に進出し、ユニバーサルエンターテインメントを創業しました。その経営手腕により、一代で巨万の富を築き上げ、日本長者番付で1位になったこともあります。しかし、その生涯は数々の訴訟や逮捕劇に彩られています。

起業と成功

1969年、岡田氏はジュークボックスリース業のユニバーサルリースを設立し、代表取締役社長に就任しました。1973年には販売部門を分離し、ユニバーサル技研を設立。1979年には開発部門をユニバーサルテクノス（現在のユニバーサルエンターテインメント）として分離し、こちらも代表取締役社長に就任しました。これらの会社設立を通じて、パチスロの標準システムを開発し、業績を大きく伸ばしました。1998年には株式公開を果たし、社名をアルゼに変更しました（2009年まで使用）。この時期には、日本長者番付で1位になるなど、その成功は社会的に大きな注目を集めました。

カジノ事業への進出

2000年、岡田氏はラスベガスのカジノ王スティーブ・ウィンのバルビノ・ラモーレ社に280億円を出資し、同社の後身であるウィン・リゾーツの取締役となりました。しかし、2012年に解任され、その後法廷闘争に発展しました。このカジノ事業への進出は、岡田氏の事業の多角化を象徴する出来事であり、その後の彼の人生に大きな影響を与えることになります。

親族との対立と失脚

2017年、岡田氏は節税対策のために香港に設立した一族の資産管理会社であるオカダ・ホールディングスの支配権を息子たちに奪われました。さらに、会社の経営陣によって株主総会への出席を拒否され、ユニバーサルエンターテインメントの取締役会長を解任されるという事態に陥りました。長年経営してきた会社から実質的に追放されたことは、岡田氏にとって大きな打撃となりました。

逮捕と裁判

2018年、岡田氏はマネーロンダリングの嫌疑や賄賂に関する複数の容疑で、香港の汚職取締機関である廉政公署（ICAC）に逮捕されました。さらに、2019年にはフィリピンで大型カジノ施設「オカダマニラ」を運営するタイガー・リゾート・レジャー＆エンターテインメント社のCEOとして、不正報酬を受け取ったとして逮捕状が発行されました。しかし、2021年12月にはフィリピン控訴裁判所が逮捕状を棄却しました。2022年5月には「オカダマニラ」を元取締役らと共謀して占拠しましたが、同年9月にはフィリピンのカジノ運営公社「PAGCOR」によって運営権が否定され、最終的にはフィリピン国家警察によって逮捕されました。

その他の出来事

岡田氏は私生活では最初の妻を1998年に亡くし、翌年に再婚しています。2013年には岡田美術館を開設しました。また、2013年には弁護士の荒井裕樹から紹介された中国人の経営者・李堅と組み、マネーロンダリングで資金操作を行いましたが、20億円を焦げ付かせるトラブルも発生しています。

家族

岡田氏には、双子の弟である岡田友生がいました。友生は米国ユニバーサル・ディストリビューティング・オブ・ネバダ社（ＵＤＮ）の社長を務めましたが、後に自殺しています。岡田氏には、最初の妻との間に一男一女がおり、長男の岡田知裕もユニバーサルエンターテイメントの取締役を務めたことがあります。後妻の岡田幸子もユニバーサルエンターテイメントの取締役を務めています。

まとめ

岡田和生は、一代で巨万の富を築き上げた実業家である一方、数々の訴訟や逮捕劇に見舞われた波乱万丈な人生を送っています。その成功と挫折は、現代社会における企業の成長とリスクを象徴する出来事として、後世に語り継がれるでしょう。

外部リンク

公式ウェブサイト
岡田和生 (@kazuo_okada_j) - X（旧Twitter）
* 岡田和生 (@kazuo_okada_official) - Instagram

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