ウインドトーカーズ

ウインドトーカーズ (Windtalkers)

『ウインドトーカーズ』は、2002年に公開されたアメリカの戦争映画で、1944年の太平洋戦争末期、サイパン島を舞台にしています。この映画は、アメリカ海兵隊に所属するナバホ族のコードトーカーを防衛するために奮闘する隊员たちの姿を描いています。

ストーリー概要

物語は1943年の南太平洋、ブーゲンビル島から始まります。海兵隊伍長のジョー・エンダース（演者：ニコラス・ケイジ）は、上官の戦死後、小隊を指揮することになりますが、日本軍の激しい攻撃により仲間を次々と失ってしまいます。自身も負傷し、右耳に重度の障害を負ってしまったエンダースは、ハワイの海軍病院で療養を続けることに。心の中で仲間のために再度戦うことを決意し、看護婦リタ（演者：フランシス・オコーナー）の支えを得ながらリハビリに励み、復帰を果たします。

復帰後、エンダースは第2偵察隊に配属され、一等軍曹イェルムスタッド（演者：ピーター・ストーメア）やピート・「オックス」・ヘンダーソン（演者：クリスチャン・スレーター）とともに、ナバホ族の暗号通信兵、ベン・ヤジー（演者：アダム・ビーチ）及びチャーリー・ホワイトホース（演者：ロジャー・ウィリー）を守りつつ、任務を遂行することになります。これらナバホの兵士は、日本軍の指揮を受けた砲撃を指示するための暗号化されたメッセージを送受信する訓練を受けています。

しかし、エンダースとヘンダーソンには、敵に捕まった場合にコードトーカーを殺す命令が下されており、彼らはその任務に葛藤を抱えます。一方で、任務を果たすべく、お互いに共通の趣味を持つことにも気づきます。

戦闘と苦悩

マリアナ諸島への侵攻では、ナバホ族の二人にとって初めての戦闘経験となります。彼らは爆撃を指示するために尽力しますが、ヤジーの無線機が破壊され、その後の行動が難しくなります。ヤジーは捕虜となった日本兵に変装し、敵陣に潜入して無線機を奪う計画を立てます。この間に、彼は初めて敵兵を殺すという決断を下さなければならなくなります。

エンダースは、同僚のヘンダーソンが殺された際に再び任務の重圧に苦しむことになります。夜に行動を共にする中、彼は友人であるホワイトホースを救うため、彼を殺さざるを得ない状況に悩むことになります。

最終決戦

物語の後半では、海兵隊は新たな任務に挑み、数多くの兵士が命を落とします。エンダースとヤジーは、日本軍の陣地に対して空爆を要請しながら、次々と味方を失います。エンダースは重傷を負いながらもヤジーを守り抜こうと奮闘します。

エピローグでは、終戦後、ヤジーがアリゾナ州でナバホ族の儀式を行い、エンダースに敬意を表します。映画はナバホ族の暗号が太平洋戦争で重要な役割を果たしたことに言及し、解読不能であったことを強調して締めくくられます。

評価と背景

『ウインドトーカーズ』は、多くの戦争映画とは一線を画し、ナバホ族のコードトーカーたちの努力と献身を描いた作品です。しかし、評価は分かれており、Rotten Tomatoesでは支持率33%と低迷しています。エンターテイメント性と歴史的意義の両面で大きな意味を持つ映画であり、戦争の現実を描き出すことに挑んでいます。

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