ウェズリー・マシューズ

ウェスリー・マシューズ・ジュニア：不屈の精神で道を切り開くシューティングガード

ウェスリー・ジョエル・マシューズ・ジュニア（Wesley Joel Matthews Jr.、1986年10月14日 - ）は、アメリカ合衆国テキサス州サンアントニオ出身のプロバスケットボール選手です。ポジションは主にシューティングガード、時にはスモールフォワードも務めます。

生い立ちとキャリアの始まり

ウェスリーは、元バスケットボール選手である父ウェス・マシューズがサンアントニオ・スパーズに所属していた時に生まれました。幼少期は父のキャリアに伴い、アメリカ各地やヨーロッパを転々としました。高校はウィスコンシン州のジェームズ・マディソン・メモリアル高等学校に進学、バスケットボールだけでなくサッカーでも才能を発揮しました。マーケット大学では4年間プレーし、最終学年には平均18.3得点を記録。しかし、2009年のNBAドラフトでは指名を受けられず、ユタ・ジャズのトレーニングキャンプに参加し、努力の末に契約を勝ち取りました。

NBAでの活躍

ユタ・ジャズ時代

ルーキーイヤーの2009-10シーズン、ウェスリーは全82試合に出場（48試合で先発）を果たし、NBA選手としての第一歩を踏み出しました。

ポートランド・トレイルブレイザーズ時代

2010年夏、制限付きフリーエージェントとなったウェスリーは、ポートランド・トレイルブレイザーズから5年3400万ドルのオファーを受け入れました。ジャズはカルロス・ブーザーらとの契約交渉を優先したため、ウェスリーとの再契約を見送りました。ブレイザーズでは、ブランドン・ロイに代わってシューティングガードの先発に定着。2013-14シーズンには全試合に先発出場するなど、その堅牢さを示しましたが、2015年3月5日の試合で左足アキレス腱断裂という重傷を負ってしまいました。

ダラス・マーベリックス時代

2015年7月9日、ダラス・マーベリックスと4年契約を締結。開幕戦で先発出場を果たし、見事に復帰をアピールしました。12月6日の試合では、36得点と10本の3ポイントシュートを記録。しかし、2018年3月12日には足の負傷により、シーズン残り試合を全休することとなりました。

その後

2019年1月31日、大型トレードでニューヨーク・ニックスへ移籍後、すぐに解雇。その後、インディアナ・ペイサーズ、ミルウォーキー・バックス、ロサンゼルス・レイカーズなどを経て、再びバックスへ復帰。2023年7月にはアトランタ・ホークスと契約しました。

プレースタイル

ウェスリーは、優れたディフェンダーとして知られています。相手チームのエースシューターに密着し、得点機会を摘み取ります。オフェンスでは3ポイントシュートを得意とし、3&D（スリー・アンド・ディフェンス）のウィングとしてチームに貢献します。

エピソード

父ウェスリー・マシューズ・シニアも元NBA選手であり、サンアントニオ・スパーズやロサンゼルス・レイカーズに所属し、1987-88年のレイカーズのファイナル2連覇を経験しています。

2015年、ウェスリーはデアンドレ・ジョーダンと共にプレーすることを望み、ジョーダンがマーベリックスと仮契約したため、自身もマーベリックスと契約しました。しかし、ジョーダンはクリッパーズと再契約。それでもウェスリーはマーベリックスに留まることを決意し、球団はその熱意に応え、高額な契約を提示しました。

古巣のトレイルブレイザーズに対しては、自身を含む主力選手が放出されたことに対し、「彼らは僕らのことを全然信用していなかった」と不満を述べています。

ウェスリー・マシューズ・ジュニアは、ドラフト指名漏れ、大怪我、チームの移籍など、多くの困難を乗り越えながらも、常にチームのために全力を尽くす選手です。彼の不屈の精神は、多くのファンに感動を与えています。

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