ウェブマネー

WebMoney（ウェブマネー）とは

WebMoney（ウェブマネー）は、プリペイド型の電子決済サービスです。1998年にサービスを開始し、当初は16桁の番号に通貨価値を持たせる方式を採用していました。この方式は、磁気カードやICカードのような複雑な記録媒体を必要とせず、個人情報の登録も不要であるため、匿名性が高いという特徴がありました。

概要

WebMoneyは、主にオンライン上での決済に特化しており、ネット通販やデジタルコンテンツサイトで広く利用されていました。コンビニエンスストアなどの実店舗での決済は想定されていませんでしたが、2014年5月にはMasterCardのプリペイドカード系統のWebMoney Cardが登場し、実店舗での利用も可能になりました。

プリペイド型電子マネー市場では、ビットキャッシュと並ぶ代表的な存在であり、両社で市場の大部分を占めていました。しかし、匿名性を悪用した詐欺被害が相次いだため、2020年前後には、多くの利便性の高いサービスが終了しました。

購入方法

WebMoneyの購入方法は、主に以下の2種類があります。

実店舗での購入: コンビニエンスストアやPCショップ、ゲームショップなどで、現金で購入できます。購入時には、店頭端末での手続きや、レジカウンターでの直接購入など、店舗によって異なる方法があります。購入したWebMoneyは、シート型またはカード型で提供され、プリペイド番号が記載されています。1つのプリペイド番号に登録できる最大額は10,000ポイント（10,000円相当）です。
オンラインでの購入: WebMoneyウォレットを開設することで、オンラインでの購入も可能です。クレジットカードやネットバンク口座を利用して購入できるほか、実店舗（現在はセブン-イレブンのみ）で現金支払いも可能です。ウォレットに残高をチャージして、決済時に利用します。

その他の入手方法

WebMoneyは、購入以外にも、以下の方法で入手することができます。

ポイント交換: ポイントサイトやポイント交換サービスで、WebMoneyと交換することができます。ただし、一部のサービスでは、自社商品の支払いにしか使えない場合があります。
キャンペーン: 過去には、イベントなどでWebMoneyカードが配布されたこともあります。また、WebMoneyを支払い手段として利用するオンラインゲーム会社などが配布元となることもありました。
ウェブマネーポイントパーク: ウェブマネー社が提供する「ウェブマネーポイントパーク」のウェブサイトや電子メールから、ネットショッピングや資料請求などをすることで、対価としてWebMoneyを入手することも可能です。

ウェブマネーウォレット

ウェブマネーウォレットは、WebMoneyのポイントを貯めておくことができるサービスです。プリペイド番号の残高を一元的に管理したり、オンラインでWebMoneyを購入したりすることができます。無料で利用でき、一部機能を除いては個人情報の登録も不要です。

ウォレットへのチャージは、プリペイド番号の登録や、ネットバンク、クレジットカードによる直接購入が可能です。1年間の利用履歴も保存されるなど、プリペイド型よりも利便性が高いのが特徴です。ウォレットのチャージ上限は50万ポイントですが、「速フリ」や「ぷちカンパ」の場合は上限を超えても残高は保証されます。

デザインカード

店頭で購入するカード以外に、イベントや景品として配布されるカードには、デザイン性の高いものがあります。これらはコレクターズアイテムとなることもありますが、テレフォンカードのように穴が開くこともなく、使用後に回収されることもないため、比較的利用率が高いと言われています。

Debit@（デビタ）

2008年4月8日には、スルガ銀行との提携カード「Debit@」（デビタ）決済サービスが開始されました。これは、スルガ銀行のキャッシュカードにWebMoneyの決済機能を付与したもので、口座残高から直接決済できるというものでした。しかし、2009年2月25日にサービスは終了しています。

WebMoneyプリペイドカード

2014年5月14日には、クレディセゾン及びMasterCardとの提携カード『MasterCard®プリペイド付きWebMoney Card』が開始されました。これは、国内外のMasterCard加盟店で利用できるプリペイドカードで、クレジットカードのような審査が不要で、未成年でも申込可能という特徴があります。2019年3月14日に「WebMoneyプリペイドカード」に改称されました。

カード種類

WebMoneyプリペイドカードには、「WebMoneyプリペイドカード」と、機能制限版の「WebMoneyプリペイドカード Lite」の2種類があります。

WebMoneyプリペイドカード: 本人確認が必要ですが、残高の範囲内で制限なく利用できます。EMV式接触型ICチップが搭載されており、券面はゴールドです。
WebMoneyプリペイドカード Lite: 本人確認は不要ですが、MasterCard加盟店での利用に10万円／月の制限があります。磁気ストライプ方式のみで、券面はシルバーです。

いずれのカードも有効期限は5年間ですが、「Lite」は契約更新ができないため、有効期限が来ると残高が残っていても無効になります。

チャージ方法

WebMoneyプリペイドカードは、前払い型であるため、カードに通貨価値（バリュー）をチャージする必要があります。上限は100万ポイント（円）です。

利用可能加盟店

WebMoney加盟店およびMasterCard加盟店で利用可能です。ただし、高速道路、ガソリンスタンド、公共料金、携帯電話などには利用できません。

auペイメント

auペイメント株式会社は、WebMoneyのサービスを運営していた企業で、現在はauフィナンシャルホールディングスの完全子会社となっています。2020年4月1日に社名を変更しました。

沿革

1988年3月24日：株式会社エスジー通商を設立
1999年2月：株式会社ウェブマネーへ社名変更
1999年5月10日：株式会社アイフォーからWebMoney事業を譲り受け、電子マネー「WebMoney」の発行・販売・電子決済サービスを開始
2003年7月7日：株式会社フェイス傘下に入る
2007年12月6日：ジャスダックNEO市場上場
2010年10月12日：JASDAQグロースへ移行
2011年6月10日：KDDIが株式公開買付け（TOB）を開始
2011年7月19日：親会社がKDDIに移動
2011年10月11日：JASDAQから上場廃止
2011年10月14日：KDDIが完全子会社化
2019年4月1日：親会社がauフィナンシャルホールディングスへ移動
2020年4月1日：社名を「auペイメント株式会社」へ変更

関連情報

電子マネー
オフラインデビット
スルガ銀行
SURUGA VISAデビットカード
au WALLET
auじぶん銀行

外部リンク

電子マネーWebMoney（ウェブマネー）（サービス情報サイト）
auペイメント株式会社（企業サイト）
ウェブマネー (@WebMoney_INFO) - X（旧Twitter）
ウェブマネー (webmoneyjp) - Facebook
ウェブマネー - YouTubeチャンネル

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