ウェブマネートランスファー

ウェブマネートランスファー（WebMoney Transfer）は、1998年にロシアで創業したオンライン決済サービスを提供する企業（WM Transfer Ltd.）であり、同社が展開するオンライン決済サービスの名称でもあります。このサービスは、しばしば「WebMoney」と略称されることもあります。

決済サービスとしての特徴

WebMoney Transferは、ロシア国内において主要な決済サービスプロバイダーの一つとして広く認知されています。その利用範囲はロシア国内に留まらず、EU諸国などでも利用可能ですが、アメリカ合衆国やカナダなど一部の地域ではサービスが提供されていません。

このサービスは、エスクロー方式を用いた商取引を含む、個人間（P2P）での決済に利用されることが特徴です。送金手数料は、取引金額の0.8%であり、上限は50ユーロと設定されています。一方で、受取に関しては手数料は無料です。

サービス開始の背景

1998年11月、WebMoney Transferはアメリカドル建ての送金システムとしてロシアでその歴史をスタートさせました。この時期は、1998年のロシア財政危機によりルーブルが大幅に下落し、ロシア国内でアメリカドルの流通が拡大していたという背景がありました。

サービス規模

2016年7月時点でのWM Transfer社の発表によると、世界中で3000万人の登録者数と、10万店以上の加盟店が存在します。

利用可能な通貨

WebMoney Transferでは、ユーザーの「財布」アカウントに、金（WMG）、米ドル（WMZ）、ロシアルーブル（WMR）、ユーロ（WME）、そしてウクライナフリヴニャ（WMU）といった多様な通貨を預金することができます。アカウントの識別にはWM-IDと呼ばれる固有の文字列が用いられます。また、取引先へ匿名で送金することも可能です。

さらに、一部の国では「WMカード」を購入することで、アカウントの残高を増やすことも可能です。

その他

WebMoneyは電子マネーの一種であり、その利便性から広く利用されています。

外部リンク

* WM Transfer（英語）

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