ウエスト・サイド・パーク

ウエスト・サイド・パークについて

ウエスト・サイド・パークは、アメリカのシカゴにかつて存在した野球場で、かつてのシカゴ・カブスにとっての重要な本拠地でした。この球場は1885年にその歴史をスタートさせ、1893年には新たに建設された新ウエスト・サイド・パークがオープンし、5010人を収容可能でした。

1884年に、シカゴ・ホワイトストッキングス（現在のシカゴ・カブス）が新しい土地を取得し、6,000人を収容できる球場を建設しました。これは、レイク・フロント・パークに代わる新たな本拠地でした。この球場はホワイトストッキングスにとっての象徴となり、1890年まで使用されましたが、その後サウス・サイド・パークへの移転が決まりました。

1893年には新ウエスト・サイド・パークがオープンし、コルツ（ホワイトストッキングスの新しいチーム名）は、日曜日の試合をこの球場で、他の日はレイク・フロント・パークで行うことになりました。1894年には、新ウエスト・サイド・パークが公式にコルツの本拠地となりました。

しかし、それから数ヶ月後の1894年8月5日、球場内での事故が発生しました。それは、ファンのタバコの火が引き金となり、火災が一塁側スタンドに広がりました。選手たちの迅速な行動により、多くのファンは無事に避難しましたが、40人以上が負傷しました。その後、焼失したスタンドの修復には2万ドルがかけられました。

カブスは1898年からオーファンズという名前に改名し、1903年には現在のカブスに戻りました。1906年には、116勝36敗という驚異的な成績を収め、ナショナルリーグを制覇しました。この年のワールドシリーズでは同じシカゴのホワイトソックスに敗れましたが、1907年から1908年にかけて連覇を達成し、ウエスト・サイド・パークは4回のワールドシリーズの舞台ともなりました。

しかし、1910年代に入ると球場の老朽化が進行し、他のチームの新しい鉄筋コンクリート製のスタジアムが次々と登場していきました。新たに設立されたフェデラル・リーグによって、シカゴ・ホエールズが登場すると、カブスは競争の激化に直面することになりました。

1915年にフェデラル・リーグが解散し、ホエールズが消滅すると、カブスはホエールズの本拠地であったウィーグマン・パーク（現在のリグレー・フィールド）へと移転しました。その後、ウエスト・サイド・パークはアマチュア野球に使用されることとなりましたが、1920年には取り壊され、跡地には現在のイリノイ大学メディカルセンターが建設されています。このようにウエスト・サイド・パークは、シカゴの野球史において重要な役割を果たし、数々の名場面が生まれた場所として記憶されています。

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