ウォーゲームズ

ウォーゲームズ（WarGames）は、アメリカのプロレス団体WWEで採用されている独自の試合形式です。この形式は、プロレス界の伝説的な人物であるダスティ・ローデスによって考案されました。

概要

ウォーゲームズは、WWEの主要なイベントであるサバイバー・シリーズで、従来のエリミネーションマッチに代わる試合形式として導入されました。しかし、それ以前から、WWEの育成ブランドであるNXT（現在はNXT2.0）で頻繁に開催されており、その激しい内容でファンを魅了していました。

試合は、左右に隙間なく連結された2つのリングと、それらを完全に覆うように設置された巨大なスティールケージ（金網）の中で行われます。対戦するのは、それぞれ5人の選手で構成された2つのチームで、試合形式はトルネードタッグマッチに準じます。これは、通常のタッグマッチとは異なり、チームの全員が同時にリング内で活動できる形式です。

試合開始時には、両チームから1人ずつ選手がリングに入り、残りの選手は金網の外で待機します。試合開始から1分後、試合を有利に進めていると判断されたチームから、追加の選手が1人リングに投入されます。その後は、3分ごとに両チームから交互に1人ずつ選手が投入されます。この時間差投入が、試合の戦略的な要素を高めています。

試合開始から22分後、最後の選手が金網に入ると、試合は最終段階を迎えます。ここで、「Let's play War games!」という合図とともに、フォール（ピンフォール）とタップアウト（ギブアップ）が解禁されます。これにより、3カウントを奪うか、相手選手からギブアップを奪うことで勝利が決まるようになります。

特徴

ウォーゲームズの最大の特徴は、その複雑なルールと、それによって生まれる予測不能な展開です。時間差で選手が投入されることで、試合の流れは常に変化し、優勢だったチームが不利になったり、その逆も起こり得ます。また、金網に囲まれた空間での試合は、選手の逃げ場をなくし、より激しい攻防を促します。凶器の使用が認められている場合もあり、試合はさらに過激さを増します。

ウォーゲームズは、単なる試合形式以上のものです。それは、選手たちの肉体的な強さ、精神力、そしてチームワークが試される究極の舞台です。ファンは、このスリリングな試合展開に熱狂し、その興奮は冷めることがありません。

その他

ウォーゲームズは、WWEだけでなく、他のプロレス団体でも採用されることがあります。団体によってルールが若干異なる場合もありますが、基本的な形式は同じです。また、ウォーゲームズをテーマにしたゲームや映画なども制作されており、その人気はプロレス界にとどまらず、幅広い分野に広がっています。

ウォーゲームズは、プロレスの歴史の中で、その名を刻む革新的な試合形式として、今後も多くのファンに愛され続けることでしょう。

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