ダスティ・ローデス

ダスティ・ローデス：アメリカン・ドリームの軌跡

ダスティ・ローデス（Dusty Rhodes）、本名バージル・ライリー・ルンルズ・ジュニアは、1945年10月12日に生まれ、2015年6月11日に他界したアメリカのプロレスラーです。テキサス州オースティン出身で、そのキャリアは1967年から始まりました。ローデスは、NWAやWCW、WWEなどの著名なレスリング団体で活躍し、数々のタイトルを獲得しながら、プロデューサーとしても成功を収めました。

彼のニックネームは「アメリカン・ドリーム」。日本では「獣戦車」や「極道」とも呼ばれました。その大柄な体形（130kgを超える）にもかかわらず、素早い動きとコミカルなスタイルで1970年代半ばから1990年代前半にかけて絶大な人気を誇りました。しかし、彼の本質は非常にラフな戦い方で、多くのデスマッチやブルロープ・マッチでも数々の名勝負を生み出しました。

ローデスは、息子のダスティン・ローデス（ゴールダスト）や異母兄弟のコーディ・ローデスもプロレスラーとして活躍し、家族としてもプロレス界に深く根付いています。彼はWWEの重役としても活動し、NXTではジェネラルマネージャーとしてファンに親しまれました。

来歴

ダスティ・ローデスはウエスト・テキサス州立大学でアメリカン・フットボールの選手としてキャリアをスタート。1967年にはデビューを果たし、当初はダスティ・ラネルズとして活動していました。彼は主にオハイオ地区でジョブ・ボーイとして汗を流し、レスリング・ベアとの特異なマッチにも挑みました。1968年にはテキサスに戻り、ダスティ・ローデスとなってからは若手のヒールとして注目を浴び、同年にはNWAアメリカン・ヘビー級王座に挑戦。

その後、ディック・マードックと共に「テキサス・アウトローズ」を結成し、NWAやAWAで活躍。さらにAWAでは、マードックとのコンビで様々な抗争を展開し、“ダーティ”ダスティ・ローデスとして名を馳せました。彼は悪役としての人気を集め、ネガティブなイメージを逆手にとったパフォーマンスが評価されました。

1970年代後半、フロリダ地区での活動を通じて「アメリカン・ドリーム」として華を添え、約10年間でNWA南部ヘビー級王座を7度、フロリダ・ヘビー級王座を11度奪取し、南部でのヒーロー的存在となりました。名立たるヒールと数多くの抗争を展開し、ファンから絶大な支持を受けていました。特に、ドリー・ファンク・ジュニアやテリー・ファンクとの試合は伝説として語り継がれています。

1980年代にはNWA世界ヘビー級選手権にも挑戦し、数回の王座獲得を果たしました。彼のプロデュース業への関与も見逃せず、産業の発展に寄与しました。1989年からはWWFに参戦し、キャリアの中で様々なギミックやストーリーラインを展開しつつ、新たな世代のレスラー達と共に成功を収めました。

晩年の活躍

WCWが崩壊した後はインディー団体での活動を続け、2003年からTNAのプロデューサーとしても活躍しました。2005年にはWWEとレジェンド契約を結び、プロデューサー及び脚本家として裏方で力を発揮しました。2007年にはWWE殿堂入りを果たし、家族と共にその栄誉を分かち合いました。彼は2015年に、69歳で惜しまれつつ亡くなりましたが、その足跡はプロレス界に永遠に刻まれています。

日本での活躍

ダスティ・ローデスは日本でも数度の来日を果たしました。1971年にはストロング小林を相手にIWA世界ヘビー級タイトルに挑戦するなど、日本のファンにも強い印象を与えました。新日本プロレスや全日本プロレスでの活躍も評価され、多彩なパフォーマンスや「尻振りダンス」による盛り上がりで知られています。彼のユニークなスタイルは、日本のファンにとっても新鮮で魅力的でした。

まとめ

ダスティ・ローデスの任務は、プロレス界においてただのレスラーにとどまらないものでした。彼の影響力はレジェンドの域を越え、今なお多くのレスラーやプロレスファンに影響を与えています。彼の独特なキャラクターと試合スタイルは、多くの人々の記憶に生き続けているのです。

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