ウォーレス・ビアリー

ウォーレス・ビアリーについて

ウォーレス・ビアリー（Wallace Beery, 1885年4月1日 - 1949年4月15日）は、アメリカ合衆国ミズーリ州カンザスシティに生まれた著名な俳優です。彼は多くの映画で印象的な演技を残し、ハリウッドの黄金時代において重要な存在となりました。

幼少期とキャリアの始まり

ビアリーの家族は演劇に関わる人々が多く、兄のノアやウィリアムも俳優でした。彼は16歳の時にサーカスに参加し、象使いのアシスタントとして働きました。その2年間の経験は、彼に劇的な表現力を与えたとされています。サーカスを経て、彼はニューヨークに移り住み、ボードウェイで舞台俳優として活動を開始しました。1913年には映画界にも足を踏み入れ、以降数多くの作品に出演することになります。

私生活の変遷

1916年、ビアリーは女優のグロリア・スワンソンと結婚しましたが、ビアリーの飲酒問題などが影を落とし、3年後には離婚に至りました。この出来事は彼の私生活に大きな影響を及ぼしました。

1917年頃には、栗原トーマスとともに日本に渡り、東洋フィルム会社（後の大正活映）に参加。日本での活動も彼のキャリアの一環として特筆されます。

映画界での成功

トーキーの時代が到来すると、彼はメトロ・ゴールドウィン・メイヤーと契約し、数多くの作品に出演。特に1930年の『ビッグ・ハウス』での演技は高く評価され、アカデミー賞にノミネートされました。翌年の『チャンプ』ではアカデミー主演男優賞を受賞し、その存在感と演技力が広く認められることとなります。

また、1934年の映画『奇傑パンチョ』ではヴェネツィア国際映画祭で主演男優賞を受賞するなど、国際的にも評価される俳優となりました。彼の個性的な演技スタイルは、当時の映画界において一線を画すものとなり、多くのファンを魅了しました。

晩年と死去

ウォーレス・ビアリーは1949年4月15日にその生涯を閉じ、満64歳での死去となりました。彼の残した作品は、今なお多くの映画ファンに愛され続けており、彼の存在はアメリカ映画史において重要な位置を占めています。

主な出演作品

彼の主な出演作品には、先述の『ビッグ・ハウス』や『チャンプ』、さらには『奇傑パンチョ』などがあり、いずれも彼の名演技が際立つ内容となっています。これらの映画は、ビアリーの影響力を今でも感じさせる名作です。

参照文献

• - 新野敏也著『サイレント・コメディ全史』（1992年、喜劇映画研究会）
• - マック・セネット著『〈喜劇映画〉を発明した男 帝王マック・セネット、自らを語る』（2014年、作品社）

外部リンク

• - ウォーレス・ビアリー - allcinema
• - ウォーレス・ビアリー - KINENOTE
• - Wallace Beery - IMDb（英語）

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