ウォーレン・G

ウォーレンG：Gファンクの立役者

ウォーレン・G（Warren Griffin III）は、1970年生まれ、カリフォルニア州ロングビーチ出身のMC、プロデューサーです。ウエストコースト・ヒップホップシーンにおいて、Gファンクという独特のサウンドを確立した重要人物として知られています。

生い立ちとキャリアの始まり

1991年、ウォーレンGは友人のスヌープ・ドッグ、従兄弟のネイト・ドッグとヒップホップユニット213を結成しました。異父兄弟であるドクター・ドレーに2人を紹介したことがきっかけとなり、ドクター・ドレーが設立したデス・ロウ・レコーズとの関係を深めます。しかし、213は楽曲を発表することなく解散。ウォーレンGはデス・ロウ・レコーズとの契約には至りませんでしたが、1992年にドクター・ドレーのアルバム『The Chronic』に貢献し、キャリアをスタートさせました。

大ヒット「Regulate」とGファンクの確立

1994年、ウォーレンGはデフ・ジャムからデビューアルバム『Regulate... G Funk Era』を発表。このアルバムに収録されたネイト・ドッグをフィーチャーした「Regulate」は、マイケル・マクドナルドの「I Keep Forgetting」をサンプリングしたもので、Gファンクのスタイルを代表する大ヒットとなりました。MTVで人気を博した「This D.J.」も収録されています。

メロウなサウンドへの移行と商業的成功

1997年、アルバム『Take a Look Over Your Shoulder (Reality)』を発表。以降の彼の主流となるメロウな曲作りへの移行が見られました。「アイ・ショット・ザ・シェリフ」のラップカバーはヒットとなり、ダブルプラチナムディスクを獲得するなど、商業的にも成功を収めました。

その後の活動

1999年には、アルバム『I Want It All』を発表。マック10、スヌープ・ドッグ、クラプト、イブなどが参加し、ジャズ・ロック・フュージョンの要素を取り入れたこのアルバムは、彼の作品の中でも安定した評価を得ています。デバージの「I Like It」をサンプリングしたシングル「I Want It All」のミュージックビデオは、MTVやVH1でヘビーローテーションとなりました。

2004年には、かつて結成していた213を再結成し、アルバムを発表しました。

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム

Regulate... G Funk Era (1994)
Take a Look Over Your Shoulder (1997)
I Want It All (1999)
The Return of the Regulator (2001)
The G Files (2009)

コラボレーションアルバム

The Hard Way with 213 (2004)

EP盤

Regulate... G Funk Era, Pt. II (2015)

シングル

Regulate (1994) feat. Nate Dogg
This DJ (1994)
Do You See (1995)
What's Love Got To Do With It (1996) feat. Adina Howard
Smokin Me Out (1997)
Prince Igor (1997) feat. Sissel
I Shot the Sheriff (1997)
I Want It All (1997)
Game Don't Wait (Remix) (1997) feat. Dr. Dre, Nate Dogg, Snoop Dogg & Xzibit
Lookin' at You (2001)
Ghetto Village (2002)

ウォーレンGは、Gファンクという独自のサウンドを確立し、ウエストコースト・ヒップホップシーンに大きな影響を与えただけでなく、多くのアーティストに影響を与え続けています。

もう一度検索