ウズベク語版ウィキペディア

ウズベク語版ウィキペディア：自由な知識への挑戦

ウズベク語版ウィキペディアは、世界中の知識を共有するオンライン百科事典ウィキペディアのウズベク語版として、2003年12月に誕生しました。当初からラテン文字を使用して記事が記述されていましたが、2012年にはラテン文字とキリル文字を変換する機能が導入され、より多くの人々がアクセスしやすい環境が整えられました。

歴史と発展

2013年3月には記事数が10万件を突破し、着実に成長を続けています。しかし、その道のりは平坦ではありませんでした。一時、ウズベキスタン国内からのアクセスがブロックされるという事態も発生しました。公式な理由は明らかにされていませんが、政府批判的な内容が原因ではないかという憶測も飛び交いました。

言語と文字の変遷

ウズベク語は、歴史的に様々な文字を使用してきました。アラビア文字、ラテン文字、キリル文字と変遷し、ソビエト連邦崩壊後にラテン文字ベースの新アルファベットが制定されました。現在、公式文書ではラテン文字が使用されていますが、国内ではキリル文字も依然として広く使われています。特に国外在住のウズベク人の間では、キリル文字の使用が根強い傾向にあります。

特徴と現状

日本語版ウィキペディアとは異なり、ウズベク語版ではページの移動やファイルアップロードに登録は不要です。管理者は8名で運営されています。記事の内容は、娯楽やスポーツに関するものが多く、現代ウズベキスタンの政治に関する項目はまだ少ないのが現状です。しかし、アリー・シール・ナヴァーイー、哲学、韓国、クリスティアーノ・ロナウドなど、充実した記事も存在します。

記事数は着実に増加しており、2012年には10,000件、50,000件、そして100,000件を突破しました。現在の記事数は292,293件です。

アクセスブロックと検閲

ウズベキスタン政府は、インターネット検閲を行っていることで知られています。国境なき記者団からは「インターネットの敵」と呼ばれ、OpenNet Initiativeからは「最も広範囲にわたってフィルタリングやネット検閲を行なっている」と指摘されています。政府批判的な記事、例えばアンディジャン事件、綿花栽培における児童労働、人権問題、経済状況などに関する記事が検閲の対象となっています。

ウィキペディア全体へのアクセスが拒否されたこともあり、ウズベク語版ウィキペディアも断続的にブロックされました。ブロック時には、msn.comへ転送される仕組みとなっていましたが、現在はHTTPSを通してアクセス可能です。

2008年にはミラーサイトが立ち上げられましたが、2012年以降はダウンしています。

今後の展望

ウズベキスタンには約900万人のインターネットユーザーが存在しますが、ウズベク語版ウィキペディアの記事数はまだ発展途上です。活発なユーザーの増加と、出典の充実が今後の課題と言えるでしょう。しかし、自由な知識へのアクセスを求める人々の努力によって、ウズベク語版ウィキペディアは着実に成長を続けています。

外部リンク：ウズベク語版ウィキペディア

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