ウチムラサキ

ウチムラサキ（内紫）

ウチムラサキ（学名: Saxidomus purpurata）は、マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種です。1852年にジョージ・ブレッティンガム・サワビー2世によって学名が命名されました。

特徴

殻は厚みのある楕円形をしており、殻長は約9cm程度まで成長します。殻の表面は黄褐色で、粗い成長輪脈が特徴的です。和名の由来にもなっているように、殻の内側は美しい紫色をしています。

分布

ウチムラサキは、北海道南部から九州東部にかけての太平洋沿岸、およびピョートル大帝湾、ポシェト湾以南の日本海、黄海に分布しています。水深2mから20m程度の砂礫底を好み、夏季の水温が17度から19度の海域に生息しています。

利用

ウチムラサキは、食用貝として一般的に利用されています。潜水漁などで漁獲されますが、近年、漁獲量が減少傾向にあります。そのため、人工採苗などの技術を用いて、生息数の回復を図る取り組みが行われています。

異名

ウチムラサキには、以下の異名があります。

Saxidomus purpuratus (Sowerby II, 1852)
Tapes purpurata (Sowerby II, 1852)
オオアサリ：伊勢湾や三河湾沿岸地域で特産品として知られていますが、アサリとは属が異なります。
ハシダテガイ：殻の内側の形状を天橋立に見立てたもので、丹後地方や若狭地方などで用いられる地方名です。

脚注

* Saxidomus purpurata (ウチムラサキ) - 水生生物情報データベース

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