ウチュクドゥク

ウチュクドゥク：鉱業で栄えたウズベキスタンの都市

ウチュクドゥクは、ウズベキスタン共和国のナヴォイ州に位置する都市です。キジルクム砂漠の中にあり、州都ナヴォイから北西へ約300kmの距離に位置しています。都市の名前はウズベク語で「3つの湧泉」という意味を持っています。

鉱業の歴史

ウチュクドゥクは1978年に正式に都市として設立されましたが、その歴史は古く、石器時代から鉱山として機能していました。本格的な開発はソビエト連邦時代に始まり、1958年にはナヴォイ鉱山精錬コンビナート (NKMK, NMMC) が設立され、ウラン鉱山の開発が進められました。この地域は「閉じた都市」として厳重に管理され、採掘されたウランはソ連の核兵器開発に利用されました。

ウズベキスタンが1991年に独立した後もウラン鉱山の操業は継続され、現在では世界有数のウラン資源国となっています。2010年時点でのウラン資源量は世界第12位、生産量は世界第7位を誇ります。日本も資源開発に協力しており、JOGMECがウズベキスタン地質鉱物資源国家委員会とウラン・レアメタルの共同探査に関する合意書を締結、伊藤忠商事がウラン精鉱の長期売買契約を結んでいます。また、三井物産もウチュクドゥク近郊でのウラン地質調査に関する合意書を締結しています。

ウチュクドゥクの鉱山から採掘されるレアメタルの品質は世界的に高く評価され、ロンドン金塊市場や東京工業品取引所でも高値で取引されています。

交通

ウチュクドゥクには、タシュケントからヌクスを経由してカザフスタンへ向かうウズベキスタン鉄道の駅があります。また、都市近郊にはウチュクドゥク空港も開設されています。しかし、1985年にはウチュクドゥク付近で航空機事故が発生し、多数の犠牲者を出す悲劇も起きています。

都市の規模と文化

ウチュクドゥクの人口は増加傾向にあり、1991年の24,000人から2012年には36,432人となっています。この街は、ウズベキスタンの人気歌手グループ「ヤッラ」の出身地としても知られており、彼らの楽曲「ウチュクドゥク」はCIS諸国で広く親しまれています。

ウチュクドゥクは、鉱業の歴史と豊かな文化を持つ、ウズベキスタンの重要な都市の一つです。

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