ウバ (紅茶)

ウバとは

ウバは、スリランカのウバ州の高地で生産される紅茶で、ダージリン、キーマンと並ぶ世界三大銘茶の一つとして知られています。セイロンティーの中でも、特に標高の高い地域で栽培されるハイグロウンティーに分類され、その中でも香りと風味の強いものがウバ茶の代表格とされています。

ウバの特徴

ウバ茶は、その独特な香りと味わいが特徴です。適度な渋みがあり、深みのある味わいと、「ウバ・フレーバー」と呼ばれる鮮明な香りが楽しめます。この香りは、バラの花に例えられることもありますが、サリチル酸メチルのような清涼感のある芳香を伴うものが上質とされています。ただし、茶園や収穫時期、年度、ロットによっても香りの種類や強さは異なり、スモーキーな香りがするものや、サリチル酸メチル香の有無や程度も様々です。

2000年代中盤以降、「サリチル酸メチル香」や「メントール香」といった表現が用いられるようになりましたが、それ以前は「バラの香り」と表現されていました。しかし、バラの香りとメントール香が同一かどうかは議論の余地があります。

ウバ茶の茶葉は、スリランカ産の紅茶の通例に従い、細かく刻まれたブロークン等級であることがほとんどです。これにより、紅茶の濃い味わいがより一層引き出されます。水色は澄んだ濃い深紅色で、カップに注ぐと水面の淵が金色の輪のように見えることがあり、これは「ゴールデンリング」と呼ばれ、ウバ茶の楽しみ方の一つとされています。

ウバ茶は、その特徴的な香りと渋みのある強い味わいから、好みが分かれやすい紅茶とも言えます。特にサリチル酸メチル香が強いものは苦手な人もいるため、紅茶の香りを比較して楽しむ人に適しているでしょう。そのため、ウバ茶を選ぶ際には、品名だけでなく試飲による評価が重要とされています。

ウバの楽しみ方

上級のウバ茶は、ストレートティーでその香りを存分に楽しむのがおすすめです。一般的なウバ茶は、ミルクとの相性が良いため、ミルクティーとして楽しむのも良いでしょう。

ウバの収穫期

ウバ茶の茶葉は一年を通して収穫されていますが、特に品質の良い茶葉が収穫できるクオリティシーズンは7月から9月頃です。

ウバを生産している茶園の例

以下は、現在ウバ茶を生産している茶園の一例です。この他にも多くの茶園で生産が行われています。

アイスレビー茶園
アッタンピティア茶園
グレンスプリン茶園
ショウランズ茶園
セント･ジェームズ茶園
ディックウェラ茶園
ディラアバ茶園
デモダラ茶園
ハイランズ茶園
ハルダムラ茶園

ウバ茶は、その個性的な香りと味わいで、多くの紅茶ファンを魅了しています。ぜひ、お好みのウバ茶を見つけて、その奥深い世界を堪能してください。

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