セイロンティー

セイロンティー

セイロンティーは、スリランカで生産される紅茶の総称であり、登録商標です。スリランカは、かつてセイロンという国名で知られており、1972年までその名前が使われていました。現在、スリランカは世界の紅茶生産量の約10%を占める主要な生産国の一つです。

セイロンティーの特徴

セイロンティーは、一般的に、ほのかな柑橘系の香りが特徴で、ブレンドティーとしても、単一産地の紅茶としても広く利用されています。年間生産量は24万トンを超え、そのうち96%が世界各国に輸出されています。日本へも年間7,000トンが輸出されています。

セイロンティーの種類

スリランカでは、茶園と加工工場の標高によって、以下の3つのカテゴリーに分類されます。

ハイ・グロウン・ティー（高地産紅茶）

標高約1,300メートル以上の高地で栽培される紅茶です。バラのような華やかな香りが特徴で、爽やかで渋みが強い味わいが楽しめます。世界三大銘茶の一つに数えられるウバをはじめ、ディンブラやヌワラエリヤなどが有名です。

ミディアム・グロウン・ティー（中地産紅茶）

標高約670メートルから1,300メートルの中高度で栽培される紅茶です。芳醇な香りと、やや渋みのある味が特徴です。キャンディなどがこのカテゴリーに属します。

ロー・グロウン・ティー（低地産紅茶）

標高約670メートル以下の低地で栽培される紅茶です。濃厚な味わいが特徴で、香りは比較的控えめです。チャイ用として中東で人気のルフナなどがこのカテゴリーに含まれます。

このように、セイロンティーは生産される標高によって、香り、渋み、味わいが大きく異なります。そのため、単に「セイロン産」というだけでなく、「ウバ産」や「キャンディ産」といったように、より具体的な生産地域名で呼ばれることも多くあります。それぞれの地域で育まれた紅茶の個性を楽しむことができるのが、セイロンティーの魅力の一つです。

関連項目

* 午後の紅[[茶]]

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