ウフナーギーン・フレルスフ

ウフナーギーン・フレルスフ

ウフナーギーン・フレルスフ（モンゴル語: Ухнаагийн Хүрэлсүх, 1968年6月14日 - ）は、モンゴル国の政治家であり、現在、同国の大統領を務めています。以前は、ハルトマーギーン・バトトルガ政権下で第30代モンゴル国首相を務め、人民党の党首も務めていました。

経歴

フレルスフ氏は、1968年6月14日にモンゴル人民共和国のウランバートルで生まれました。彼の輝かしい経歴を以下に示します。

1989年：国防大学校を卒業
1989年～1990年：国軍第152部隊（スフバートル県）で政治指導員として活動
1991年～1994年：人民革命党（当時）中央委員会職員
1994年：国家行政管理アカデミーを修了
1994年～1996年：国家大会議人民革命党（当時）会派顧問
1996年～1997年：人民革命党（当時）付属青年開発センター総裁
1997年～1999年：民主社会主義青年同盟総裁
1999年～2000年：国家大会議人民革命党（当時）会派社会政策担当顧問
2000年：モンゴル国立大学を修了し、政治学修士号を取得
2000年～2004年：第三期国家大会議議員
2004年～2008年：第四期国家大会議議員
2004年～2006年：非常事態担当大臣（第二次エルベグドルジ内閣）
2006年～2007年：行政監察担当大臣（エンフボルド内閣）
2008年～2012年：人民党（任命当時人民革命党）幹事長
2012年7月～12月：第6期国家大会議員
2014年～2015年：副首相（サイハンビレグ内閣）
2016年～2017年10月：副首相（エルデネバト内閣）
2017年10月：ハルトマーギーン・バトトルガ政権にて第30代モンゴル国首相に就任
2017年11月～2021年6月：人民党党首
2020年6月～：第8期国家大会議議員
2021年1月：首相を辞職
2021年6月：9日執行の大統領選挙にて当選し、25日に第6代モンゴル国大統領に就任

日本との関わり

フレルスフ氏は、26歳だった1994年8月から9月にかけて、国際協力機構（JICA）の青年交流事業「21世紀のための友情計画」の一員として来日しました。青森県在住の会社員宅にホームステイし、家族のように打ち解け合いました。特に、自身の娘と同世代の女の子をかわいがり、「いつかあなたをモンゴルに招待します」と約束していました。その後、連絡先が分からなくなり、来日の度に一家の連絡先を探していましたが、2018年12月に首相として来日した際に交流事業の話になり、外務省などを通して一家の連絡先を知ることができました。2020年に手紙を送り、2022年7月には一家をモンゴルに招待し、28年ぶりに再会を果たしました。モンゴルを代表する祭典「ナーダム」には国賓級の待遇で迎え入れました。

新型コロナウイルスでの対応と辞任

2021年1月19日、新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性となったフレルスフ氏の母親が、出生直後と思われる子供を連れて、零下20度を下回る中を寝間着とスリッパ姿で隔離施設に移動させられる動画が拡散されました。この非人道的な対応に対し、1月20日に当局に対する抗議活動が勃発し、同日中に副首相と厚生大臣が辞任に追い込まれました。翌21日にはフレルスフ氏も引責辞任を表明し、同日中に議会が内閣総辞職を承認しました。後任には、政権下で官房長官を務めたロブサンナムスライ・オユーンエルデネ氏が就任しました。

ただし、フレルスフ氏自身の人気は高く、同年6月9日の大統領選挙では現職のバトトルガ氏の有力な対抗馬と目されていました。選挙では1回目の投票で7割前後の票を獲得し、勝利宣言しました。

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