ウリィ銀行

ウリィ銀行 (Woori Bank) について

ウリィ銀行は、大韓民国に拠点を置く大手銀行であり、そのルーツは1899年に設立された大韓天一銀行に遡ります。これは、当時の大韓帝国において初の民族資本による銀行でした。

歴史

1911年には朝鮮商業銀行、1950年には韓国商業銀行と名称を変更。1998年のアジア通貨危機時には、韓一銀行との合併を経てハンビッ銀行となりました。そして2002年5月、現在のウリィ銀行という名称に変更されました。

国内預金高では、新韓銀行に次いで第3位に位置しています。2001年には金融持株会社制に移行し、ウリィ金融持株会社を設立。その株式は韓国証券取引所とニューヨーク証券取引所に上場されました。かつては光州銀行と慶南銀行を傘下に収めていましたが、2014年にウリィ銀行がウリィ金融持株会社を吸収合併した際、両行は分離独立しました。

特筆すべき点として、1998年のアジア通貨危機以降、ウリィ銀行は韓国大手銀行の中で唯一、純粋な韓国系資本の銀行として存続しています。

2004年には、北朝鮮の開城工業団地支店を開設し、南北経済協力の一翼を担いました。

名称について

名称は「ウリ銀行」と表記されることもありますが、日本語での公式表記は「ウリィ銀行」です。「ウリ」は朝鮮語で「我々の、私たちの」という意味を持ちます。旧行名の「ハンビッ」は「一つの光」を意味していました。

他行からは、「自分の銀行」という意味とライバル行の名前が同じ発音になるのは紛らわしいとして、名称の使用差し止め訴訟を起こされましたが、訴えは棄却されています。

スポーツとの関わり

ウリィ銀行は、スポーツ分野にも貢献しています。韓国女子バスケットボールリーグには強豪チーム「牙山ウリィ銀行ウィービー」を保有し、多くの韓国代表選手が所属しています。また、Kリーグの有力クラブである水原三星ブルーウィングスは、前身の韓一銀行サッカー部を受け継いだチームです。さらに、2005年からは、テレビコマーシャルに朴智星と朴賛浩を起用していました。

日本での展開

日本の金融庁では「外国銀行」として扱われています。東京支店は港区東新橋の汐留シティセンターに位置し、2007年にはセブン銀行、2010年にはイオン銀行との提携を開始し、利便性の向上を図っています。

セキュリティ

インターネットバンキングにおいては、SSL認証に加え、XecurewebやTouchEn keyといったセキュリティプログラムを導入し、セキュリティ強化に努めています。以前はSSL認証を行っていなかったため、フィッシングなどのリスクがありましたが、現在は改善されています。

現在では、多様なOSやインターネットブラウザ、スマートフォンに対応しており、ログイン方法に応じて多言語（朝鮮語・英語・中国語・日本語など）でのサービスを提供しています。

ウリィ銀行は、長い歴史と確かな実績を持つ、韓国を代表する金融機関です。今後も、顧客のニーズに応じた革新的なサービスを提供し、更なる成長を目指していくことが期待されます。

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